「自由なライフスタイル」という誤解と不思議な質問 | 沖縄で語学と日仏バイリンガル教育と

沖縄で語学と日仏バイリンガル教育と

フランスで6年、東京で4年過ごしたのち、2020年8月に私の故郷(夫と出会った場所)沖縄に来ました。
2011年生まれの息子、2013年生まれの娘がいます。
2020年8月より、沖縄在住。
公立小+おうちフランス語で日仏バイリンガル育成中。

前回、


「思いがけない方法で翻訳の仕事を得た」

という記事を書いたら、びっくりするくらい

多くのメッセージを頂きました。




アンケート経由で、

また、アメブロのメッセージ経由で、



「翻訳の仕事の獲得方法」について、

もっと教えてください!



という声が、たくさん届きました。




翻訳の仕事に興味を持っている人が、

私のブログの読者にこんなにもたくさん

いたのだと、びっくりしました。



「こんな内容の記事が読みたいです」

というリクエストは、ありがたいことに、

日々増えているのですが、




翻訳の仕事に関する「もっと聞きたい」の

声が立て続けに来たので、今回は

それについて書きたいと思います。




とは言っても、この記事の中で書こうと

思っているのは、


「翻訳の仕事の見つけ方」


ではありません。




大前提として、皆さんに考えて

頂きたいことがあります。




今回、翻訳の仕事についてコメントを

下さった方たちの9割に共通することが

ありました。




それは「子育て中の女性」という

点です。



※子供がいるかいないか、特に

書いていない方もいたので、「9割」と

書きました。




書いてくださった文章を読んでいて、

なんとなく行間からうかがえたのは、



育児をしながら、在宅で、好きな時間に

働ける。そんな理想の仕事としての、

「翻訳」に興味がある!



という気持ちです。




翻訳者には、「内勤」というスタイルも

ありますが、おそらく皆さん、在宅

フリーランスの翻訳者を想定されている

のだと思います。




実は、私自身が翻訳という仕事に

興味を持ったきっかけのひとつも、

「自由なライフスタイル」が実現できる、

というところにありました。




もちろん、英語が好きだったのと、

文章を書くことが好きだったのも

あります。




「翻訳」という作業自体も、パズルを

しているようで、やっていて、面白さを

感じました。




でも、将来的に、


「どこでも好きな時に、自由に働ける♪」


フリーランスの翻訳者になったら、

理想のライフスタイルが実現できそう、、、、


という思いから、目指し始めました。




まぁ、大間違いでしたけど(^^;)。




これまでにも、「翻訳という仕事に

興味を持っている」という方と話をする

機会がたくさんありましたが、皆さん、




「子育てしながらでも、働きやすそう

かな、と思って」



という事を口にしていました。




そのたびに、やっぱり、




「翻訳の仕事=自由なライフスタイル」




このイメージって結構強いんだな、

と思ったものでした。




もし、こういった理由で翻訳の仕事に

挑戦しようかな、と思われているのでしたら、

考え直したほうがいいかな、と思います。




というのも、翻訳に限らないと思いますが、

請け負いタイプの自営業(フリーランス)は、

相手の都合に常にあわせることが基本と

なるので、案外ハードなのです。




自宅で仕事ができると聞くと、それだけで、

なんだかラクなイメージを持ってしまうもの

なのかもしれませんが、それは、全くの

誤解です。





家にいるだけであって、クライアントから

いつでも連絡を受けられるように、携帯

電話を肌身離さず持ち歩き、




週末も夜も、ずっと仕事をしている、

というのも珍しいことではありません。




発注側にとって都合のいい時に、それが

夜遅い時間でも、週末でも、連休でも、

いつでも「はい」と言ってやる覚悟がないと、

難しいと思います。




よっぽどの実力があれば、何度断っても、

何回でも頼んでもらえるのかもしれません。




でも、今からはじめようと思う人が、


「仕事が欲しいのですが、平日9時から

17時までにできる作業でお願いします」


と言ってしまうと、なかなか仕事は回って

来ないと思います。




※私自身、翻訳会社に勤めながら、

「外部の人に翻訳を依頼する」という

タスクも担当していたので、それを

思い出しながら書いています。




子育てしながら、いつでも依頼先の

ニーズにこたえる働き方って、

大変じゃないでしょうか?




締め切りの関係で、週末をつぶして

作業する必要が出てくることも、

珍しくないことです。




子供がいても、いざとなれば、

家族や祖父母にバトンタッチして、

仕事に打ち込みます!!




とか、




一年に数回、報酬にして数千円くらいの

とても小さな仕事でも、もらえればOK。

とにかく翻訳が好きなので!!!




という気持ちでおられるのなら、

子供がいる今からでも、翻訳の仕事に

挑戦してみる価値もあると思います。




本当に好きなことなら、あれこれ考えずに、

まずは飛び込んでから考えたほうが、

断然事はうまく運ぶと思います。




が、




なんとなく、、、、




「育児中でも、自分の都合のいい時間で

仕事ができそうだから、、、、」




という気持ちで、これから翻訳の仕事を

目指してみようかな、、、と考えて

おられるのであれば、今一度、自分と

対話してみてもいいのかな、と思います。




私自身、そういう部分も含めて、

「翻訳を仕事にする道」は、私の希望する

生き方とはちょっと違う気がする、、、




と判断したため、方向転換しました。




翻訳という仕事が純粋に好きで、

寝食忘れて、週末返上で働いても

全く気にならない!!




とおっしゃられるのであれば、

全く止める気はありません。




逆に言えば、それくらいの情熱、

もしくは、どこからも引っ張りだこに

なるくらいの「実力」がないと、

難しいのかな、と思います。





それから、、、、




私が不思議な縁をつかんで

翻訳の仕事に就けたことに関して、




「そうは言っても、ムツミさんは本当に、

それ以前に特別な経験はなかったの

でしょうか?




とか、




「何か武器になる専門分野でも

あったのでしょうか?」




とか、




「私も本当にゼロからですが、翻訳の

仕事を得られる可能性って、

あるんでしょうか?」




といった声を、たくさん頂きました。




私は、翻訳会社に雇ってもらった

時点で、翻訳のいろはを学ぶための

通信講座(3ヶ月、添削3回)を受講済

ではありましたが、それだけです。




医薬、法律、金融、エンジニアリング、

といった、翻訳に強いといわれる

専門性も特にありませんでした。




簡単な翻訳(下訳のようなもの含む)、

チェッカー業務、翻訳の周辺業務を

こなしながら、自分で見て、感じて、

学んでいきました。





厳しく聞こえたら申し訳ないのですが、




寄せられたコメント、メッセージを読んで、


率直に、



なぜみんな、あれこれ言葉を並べて、

何もしないんだろう。



と、不思議に思いました。




私は前回のエピソードを、



<誰にでもチャンスはある>



そう伝えたくて、書きました。




可能性がないように見えても、


信念を持って、大胆に行動していれば、


きっと道は開ける。




そんな強い思をもって、書きました。




なのに、




その記事を読んだ人たちが、それでもまだ、

立ち止まっている。




「やってみたいけど、やっぱり○○な

私には無理だろう」



と、あきらめをつけたいのか、




「ゼロからスタートのあなたでも、

絶対にできます!」




と言って欲しいのか、



どちらなのかは分かりませんが、




一歩も動かずに、誰かから教えられる

「答え」を待っている。

そんな印象を受けました。




時間は永遠ではないのに。


人生には限りがあるのに。




<もったいない。>




もう、本当に、その一言につきます。




でも、私の伝え方も、良くなかったのかも

しれません。




もっと、自分の思っていることを、

しっかり読み手に伝えられるように。




文章力を磨かなければ、、、、と。




その思いを新たにする次第です。




今日この記事で伝えたかった事を

まとめると、




ハードなワークスタイルも十分理解

した上で、在宅翻訳者の道を目指す!

という覚悟があるのなら、




迷っていないで、一日も早く、

翻訳会社にコンタクトを取りましょう。




トライアルを受けましょう。




もし、トライアルにはなかなか合格

できない。それでもやっぱり、翻訳の

道を諦められない!




という場合、いきなりフリーランスの

翻訳者を目指すのではなく、私のように、

まずは、翻訳会社への就職を目指して

みるといいと思います。




内部で対応するような簡単な翻訳を

させてもらったり、翻訳の周辺業務に

対応しながら、「実務」について、色々

学べると思います。




「安定した収入を得る翻訳者になる

には、どんな働き方をして、

どのくらいの実力が必要なのか」



ということも、肌で感じてみるといいと

思います。




それも難しいなら、翻訳ボランティアの

ニーズがあるところを探して、経験を

積み始めるのもありでしょう。




実際私も、まだ翻訳者を目指して現役で

がんばっていた頃は、ボランティアで

たくさん経験を積ませてもらいました。




ボランティアとは言っても、誰かのために

作る翻訳なので、手は抜けませんし、

緊張感もありますし、いい勉強、経験に

なります。




翻訳コンテストに挑戦してみるのも

いいと思います。私も英字新聞の

翻訳コンテスト、翻訳系の雑誌で

見つけたコンテストによく応募しました。




小さな賞を頂いて(副賞は図書カード)、

自信をつけたりしたものでした。




確実に言えることは、




モンモンとして、考えているだけでは、

現状は1ミリも変わらないということ。




何度も言いますが、厳しく聞こえたら

ごめんなさい。




でも、こうして、自分の時間を使って

せっせとブログを書いている私には、

ちゃんとした、想いがあるのです。




ブログを読んだ人が、




「あぁいい話を読んだ」




で終わらせずに、ぜひ、行動を起こして、

望む未来に向かって、一歩でも二歩でも

近づいて欲しい。




そう思って書いています。




なので、つい、力が入ってしまいました。




勇気を持って行動する「今日」は、

確実に、「輝く未来」を作ります。




皆さんが、今日も、明日も、

一歩でも二歩でも、

「夢」に近づく日々を過ごせますように。




一緒に頑張っていきましょう☆。





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