いよいよ初めての採卵を迎えました。
前々日の23時にスプレキュアは点鼻し、前日の10時17時22時にボルタレン座薬を入れて、準備万端です。
8:10にクリニック来院指示だったのが、前日のメールで8:20に修正が入り、2番目になったのかな、となんとなく思いました。
8:20にクリニックですと、7時には家を出なければならず、6時起床でした。
麻酔をかけないせいか、朝食も軽くなら食べてOKだし、化粧もチークとリップ以外はOKなので、普通に身支度をします。
夫も6:20くらいに起きてきて、せいしくんの採取をしてくれました。
20分くらい寝室から出て来なくて、大丈夫か、心配になりましたが、ミッションクリアしてくれました。
採れなかったときのために、凍結精子を預けておくのもアリかなと思っているのですが、夫は不要と言うので・・・。
お手洗いを済ませ、クリニックの受付へ。身分証明証の提示と夫のせいしくんを預けます。
「お手洗いを済ませ、血圧を測ってお待ちください。」と。
血圧は、130台でちょっと高め。
10分くらい待ってナースセンターに呼ばれました。
その後の流れの説明を簡単に受け、いざ。未知の世界へ。
やはり採卵は2番目、とのことです。
靴を脱いで、更衣室へ。
不織布のピンクのガウンに着替えます。
ブラジャー・タンクトップ・ブラトップはOKみたい。
私はコロナ渦になってからというものの、すっかりブラトップ派になってしまい、なにも考えずに着てきてしまいましたが、OKで良かったです。
途中、1番目の採卵の方が携帯を取りに、更衣室にいらっしゃいまして、話しかけたい衝動にかられましたが、ぐっとおさえました。なんか同志って感じが(勝手に)します。
トイレを済ませてから、ベッドでお待ちください、と言われていてので、さっき行ったばかりでしたが、トイレに行き、カーテンで仕切られた指定された番号のベッドに行きました。
10床のベッドがあり、さすが不妊治療専門クリニックです。
横になる気分でもなかったので、座って、ブログで皆さんがおっしゃっていた、患者さんが自由に書き込むノートを見たりしていました。
でも、なんか、「1人目をこちらで授かったので2人目(3人目)のたまごちゃんをお迎えです~」みたいな書き込みが多く(私が目についてしまっただけかな。)、なんか私とは違う世界の人たちのことだ、と思っちゃって、見るのを止めました。
あと本も数冊置いてあって、、「ママへのちょっと早めのラブレター」という絵本を読みましたが、
泣けてきてしまったため、途中でやめました。
そうこうしていると、看護師さんが、「次なので、お手洗い行っといてください。」とまた言われ、思わず苦笑してしまい、看護師さんを戸惑わせてしまいました
この30分の間で3回も行くことになりましたが、とりあえず指示通り、済ませました。
トイレで、「そういえば排卵済みか、血液検査はしないんだなぁ。」ということを思い出し、前回診察の先生の説明は私の聞き違いのようです。血液検査で実施の可否を決めるのは採卵ではなくて移殖ですね、きっと。
いよいよ、手術室です。
手術室に入るとH先生でした。前回診察でとても感じが良く、質問もしやすかったので、安心しました。
手術室にはざっと5名くらいのスタッフがいたかな。圧倒されます。
看護師さんが優しく誘導してくれて、手術スタイルへ。
胸の前で手を組んで、その上に看護師さんが手を重ねてくれて、横についてくれて、なんと贅沢な人件費の使い方よ。ありがたし。
看護師さんがずっと、トントンしてくれてました。
H先生が「消毒しますよ~」「チクッとします。」と声掛けをしてくれるので、覚悟ができます。
大きくモニターにエコー画像がうつり、主席卵胞がまだいてくれたことがわかり、安心します。
もう1人の看護師さんが「エコーの画面見えますか?あの白い先端部分が針で、今吸引しています。そうすると卵胞がしぼんでくるので、見ていてくださいね。」と解説してくださいました。
スタッフさん同士で、何ミリだとか、なんか声掛けをしているのですがなんのこっちゃサッパリ。
左の卵巣は2回刺して2個採ったような感じ。
続いて右の卵巣も2回刺して2個採ったような感じでしたが、なかなかうまく卵胞に刺さらず、なんどか突っついている振動が伝わりました。
卵巣固定のために、看護師さんが、下腹部をぐーーと押します。
エコーではまだ小卵胞があるような感じがしましたが、少しエコーで探す時間があって、
はい、終わり、となりました。
感覚的には4つ採れたのかな、と思っていました。
その後看護師さんに優しく支えられ、ベッドに戻りました。
痛みは、主席卵胞があった左側に軽度の痛みがありましたが、採卵の穿刺時も含めて大きな痛みもトラブルもなく終えられて、ほっとしていました。
30分、仰向けでお休みします。
さきほど途中で止めた「ママへのちょっと早めのラブレター」を読み、泣きました。
それからは、何もせずゆっくりしていました。
次の方が採卵で呼ばれたり、1番目の方が安静解除になったりするのを聞いていました。
まもなく、私も安静時間が終わり、
「お痛み大丈夫ですか?トイレでガーゼ2枚入っているか確認してから捨ててください。ポトポトこぼれるような出血があったら、教えてください。」
と案内があり、トイレに行って、ガーゼを自己抜去しました。
初めてのことで怖かったのですが、普通に引っ張って抜けました。30分程度なので、ついた血が乾いて張り付いているということもなく、痛みもなかったです。(掻爬術で3時間安静後のガーゼ抜去は痛かった。)
ガーゼ入れっぱなしも怖いので、慎重に2枚あることを確認して捨てました。
着替えて、ナースセンターに戻り、当日の注意を受けます。
性交渉や入浴やアルコールが禁止で、我慢できない腹痛や生理2日目以上の出血があった場合には連絡を、夜間だったら救急病院にかかったほうが早い、と言われました。
待合室に戻ると、ナースセンターに入ってから1時間くらいが経過しており、採卵してきたのに、
準備・手術・安静・着替えと事後説明が、1時間で終わっているスムーズさに驚きました。
夫に無事に終わったことをラインして、「良かった」と返事がきて、
採卵結果の診察待ちなのですが、どれくらい待つものなのかなーと思っていると、
10分くらいで、診察室3に呼ばれました。
あれ?早くない?1番目の採卵の方まだ呼ばれていないけど・・。
と思いながら、診察室に入ると。
採卵してくれたH先生。
「お疲れ様でした。お痛み大丈夫ですか?」
と気遣ってくださった後、
「今日は、左のメインの卵胞1つと、右の卵胞2つを刺したんですけれど・・左の卵胞は変性卵で、受精に回せなくて、右の卵胞からは卵が採れなかったんですね。なので、今回は残念なんですけれど、卵が採れなかった、という結果になりました。」
想像していなかった結果に、放心状態。。
「ピルって婦人科の先生からダメって言われていないですよね?」
と確認してくださった後、プラノバールを取り出し、
「ピルを12日間飲んで、飲み終わると2~3日で生理がくるので、そうしたら生理3日目に予約を取ってください。また次周期やっていきましょう。」
「ピルはダメって言われていないんですけれど、プラノバールは以前使った時に耳が詰まった感じになっちゃって・・・」
「あ。ほんとじゃぁ、マーベロンにしてみましょう。マーベロンはプラノバールより弱いので、副作用も出にくいと思います。」
ちゃんとこの先生は私が「子宮内膜異型増殖症」の寛解後ということを把握してくださっていて、かつ、エストロゲン含有製剤について慎重に考えてくださっている、ということに、まずは信頼と安心感を覚えました。
「ピルを飲んだほうが次週期にはいいんですよね?」
「そうですね、こういう周期は、ホルモンバランスも良くなくて、高温期に脳からの卵胞を育てるようなホルモンが出てきちゃうことがあるんですよ。そうすると、月経時に大きな卵胞が出てきちゃって、それが次週期排卵して、うまくいかない可能性があるんです。月経時によーいスタートで同じサイズの卵胞が揃うように、ピルを飲んだほうがいいと思います。エストロゲンがあると脳からの卵胞を大きくする指令も出てこなくなるので。」
というようなことを丁寧に説明していただきました。
「変性卵ってどういう原因で起こるんですか?」
「こういう言い方をして申し訳ないのだけど・・・」
と前置きをされるので、「年齢」って言われるのかな、と思ったのですが、
「この周期がそういう周期だった、ということなんですよね。・・だから仕方ない。また次周期にやっていきましょう。エストロゲンが上がりにくいから、注射をしてもいいかもしれない。それはまた生理3日目の診察で相談しましょう。」
「今日の精液検査なんですけれど、運動率が少し低くて、奇形率も少し高かったですね。」
とフィードバックの紙をいただく。やっぱり持ち込みだと運動率が下がるなぁ。。
奇形率は高くても気にしなくていい、と院長先生に言われてたし、そもそも、私のタマゴが採れないんだから、精子のことどうこう言える身分ではないよね。
「今日のように持って来られるんだったら、その度に採取して持ち込むのがベスト。でも、予備のためとかで、凍結することもできますが、どうしますか?」
「破棄してください。」
「他に何か気にかかることはありますか?」
と、色々お話しした後になお、言ってくださって、ありがたく、
夫のサプリについて聞いてみようかと頭を過るが、
いやいや卵がとれないクセに、夫のマイナーな精子所見のこと聞いたって、しょうがないよ。今日だってせっかく夫が出してくれた精子を破棄することになったんだからさ。。。精子の前にオメーのタマゴだろ。と自虐的になってしまい、
「いえ、大丈夫です。ありがとうございました。」
ということで、診察終了になりました。
今、近所の産院で風疹の抗体検査の結果待ちステータスなのですが、予防接種が必要だった場合、採卵はできるのか、聞きそびれたなぁと思いました。
もう今周期は終わったし、早めに結果を聞きに行って、陰性だったら、もう打っちゃおうかなぁ。
その間に子宮体がん検査もしちゃってさ。
抗体が付いていることを祈りますが。。。ワクチンは終生免疫ではないようなので、落ちているかもしれませんよね。あーー、2か月の妊活ストップは痛いなぁ。。。
夫に、「卵取れなかった」とラインのやり取りをしているうちに、まもなく、お会計に呼ばれて、
夫婦合わせて、6000円くらいでした。
詳細項目をみると、それぞれの再診料と、私はエコー検査とマーベロンとフロモックス、夫は精液検査、のみの請求で、採卵にかかる費用は何一つ請求されていませんでした。
良心的で有難いです。
これがせめてもの救いでした。
同じ「たまごが採れなかった」でも色々な段階があると思いますが、
お財布的には最初から何も採れない方が優しいですね。
とはいえ、希望を持って初めて挑んだ体外受精。暗雲が立ち込めてきました。先行き怪しい、思いやられます。
変性卵を調べましたが、40代でも3割くらいが変性卵、ということで、普通に入りこんではくるらしいのですが、
3個しか採ら(れ)ない、というのは、かなりリスキーなことなのかな、と思いました。
ひとまずは偶発的なものと捉えて、次週期もSACでの採卵を予定していますが、採卵だけで移植に進めないということが何回も続いてしまったら・・・。
自然周期でも技術があるから複数の小卵胞を採り切れるとおっしゃっている、NACの採卵を受けてみるか、
複数卵胞を育てる高刺激のクリニック、高刺激の場合にはPPOS法が安全かなぁと思っているので、(同じ病気の方のブログで、「病気があるからPPOS法がよい」と医師に言われておこなっている方の記事を読みました!)PPOS法がメインの松本レディースクリニックに行くか、かなぁ。。。なんて、考えちゃいました。
SACは看護師さんも優しくて、お医者さんもちゃんと前回以前の診察記録を把握したうえで診療に当たってくれるので、安心して治療を受けられます。
ので、もちろん、しばらくお世話になるつもりですが、また、たまごが採れなかったら、と思うと、怖いです。
まぁ、幸い、お金も身体的負担もかかっていないので、「こんなにお金かけたのに!」「あんなに辛くて痛い思いをしたのに!」ということがないのは、不幸中の幸いでした。
夫が、「しかるべき時(良質なたまごご採れたとき)に、ちゃんと役目を果たさなきゃいけないから」と言って、違和感があると言いながらトランクスに変えてくれて、なんか申し訳なくて、泣けてきます。