みなさんこんにちは
今日は風は強いですがとても
日差しの気持ちいい
お天気の東京です
みなさんはGWどこに行かれましたか?
お休みがとれた方で最大10連休でしたねぇ
日頃の疲れを取る事が出来たかなっ
私はいつも通りRireともう一つの病院とで
動物たちに癒されておりましたぁ
この子はもうひとつの病院で
お預かりしていたミニピンちゃん
美人さんでしょ~?
お昼休憩中に一緒に遊んでいた時に
見せてくれたスマイルショット
あ、こちらは私の愛猫毎度おなじみ
Franくん
バタバタしていて構ってあげれなかった
次の日は朝からこんなにベッタリ
お化粧したいのに手をガッチリ離しません
こんな風に時々
金魚さんたちを狙ってみたり・・・
でも決して手は出しません
叱ったことも一度もないのですが
いけない事を雰囲気で感じ取るらしく
私がして欲しくない事は自らしないのです
時々構って欲しくて
わざと机に登ったりしますが・・・
あ~遊び足りなかったな~っと
そこは私が反省し・・・
動物たちって本当に
賢いですよね
動物たちは言葉を話せない分
心の通ったコミュニケーションがとれるので
とても心が温かくなりますよねぇ~
日頃癒してくれる動物達に
感謝の気持ちを込めて
今日も張り切ってお役立ち情報を
配信いたします
今日は腎臓のお話を
腎臓のしくみからお話します
構造や機能が分かれば
『腎機能が・・・』
っと病院で説明を受けても分かりやすいと
思いますので
今日はゆっくり一緒にお勉強しましょう
そもそもなぜ春に腎臓?
っと思う飼い主様もいらっしゃいますよね?
その通り!
腎臓や膀胱など
泌尿器疾患は冬に
起きやすいのですが
春は肝臓の季節で
冬に腎臓が弱かった子は
春の肝臓に気を送れず
春に肝臓も悪くしてしまう可能性があります。
そのため、
春の肝疾患はベースに腎疾患がないかも
しっかりチェックしなくてはいけないのです。
特に腎臓は再生しない臓器。
早いうちからケアをして残りの
腎臓くんたちの働きを助けてあげましょう
≪そもそも腎臓ってなーに?≫
左右一つずつある
ソラマメ状の臓器です。
ちなみに・・・
牛さんはブドウの房状にぼこぼこ
しているのですよ
≪腎臓の6大機能≫
1.塩分と水分の排泄を調節する
2.体液の酸塩基平衡を一定に保つ
3.体のごみ(代謝の最終産物)や異物を
体から排泄する
4.有用な物質(たとえばグルコース)を再吸収
する事によって体内に保持する
5.ホルモン(たとえばエリスロポエチン(後述))や
ホルモン活性化因子(レニン(後述))を
産生する
6.代謝機能を保持
つまり、
腎臓はおしっこを作るほかに
ホルモンの分泌にも関わっているのです
≪腎臓の構造≫
腎臓には
ネフロンといういわばおしっこ製造工場が
あります。
人の1個の腎臓には100万個のネフロンがあり
このネフロンはマルピーギ小体と尿細管
からできています。
工場の機械とベルトコンベアーですね。
図の丸い部分が機械のマルピーギ小体、
細い部分がベルトコンベアーの尿細管です。
機械はさらに緻密な構造をしており
外枠をボウマン嚢、
中の構造を糸球体
といいます。
このなかの糸球体が毛細血管の束で
出来ているのです。
ん~
難しいですね~・・・
ここまでついてこれてますかぁ
おさらいすると・・・
腎臓にはたーっくさんの
『おしっこ製造工場』があって
この工場は『機械』と『ベルトコンベア』からなり
その『機械』は『外枠』と
『中の毛糸玉のような構造』からなっている
っという感じです
考えただけでも
腎臓ってすごい臓器ですよねぇ
≪おしっこができるまで≫
1.大量の水と溶質(血液に溶けている物質)が
血液から濾過されます。(原尿)
これが毛糸玉で行われます
2.1で出来た原尿はベルトコンベアーに流れ込み
この大部分が血液に逆戻りします(再吸収)
3.毒物などある種の物質は再吸収されず
自動的に排除されます。
さらに、濾過で濾された物質も再吸収されず
自動的に排除された物質と
一緒におしっことして排出されます。
≪ホルモン分泌?≫
エリスロポエチン:
腎臓のベルトコンベアーから
分泌されるホルモンで
骨髄を刺激し、赤血球を産生します。
そのため、腎臓が弱ってくると
貧血が起きたり、
逆に腎臓の腫瘍で多血症になるのは
このエリスロポエチンが腎臓から
分泌されているからなんですよ
レニン:
腎臓の動脈の血圧が急激に下がると
腎臓の細胞から分泌される酵素で、
これにより
アンギオテンシンⅡっというホルモンがつくられます。
このホルモンは
強力な血管収縮作用や血圧上昇作用があります。
⇒これが慢性腎不全のねこさんでみられる
腎性高血圧の原因です!
このホルモンのおかげで
腎臓の工場が止まらないように
稼働させ続けることができる反面、
オーバーヒートして
その工場自体が壊れてしまうこともあるもです。。。
腎臓のおしっこ製造工場は
一度壊れたら治りません。。。
残された工場に『今まで通りの仕事をしなさい』
っというとオーバーヒートして
その工場たちも壊れてしまいます。。。
そこで慢性腎臓病で大切な治療が
1.水分を補充して血圧ではなく水圧で濾過してもらう
2.血圧を下げてオーバーヒートしないようにする
3.排出されず残ってしまったゴミを吸着する
になります。
また、
腎臓の機能が1/4(25%)になって初めて
血液検査に異常が出てきます。
(BUN、Cre上昇)
尿検査で異常が見つかった時の腎機能が
1/3(33%)です。
(比重の低値、蛋白尿)
この8%の工場をいかに温存してあげることが
とーっても大切です
早期に発見して残りの工場が頑張りすぎて
壊れないようにアシストしてあげる
これをするだけで
腎臓の寿命が変わってきます
中にはお薬が大嫌いの子もいるでしょう。
そういう子は飲水量を増やしてあげる、
腎臓に負担をかけない食餌に変えてあげるだけでも
だいぶ違います
動物たちにストレスをかけず
より良い暮らしをより長く
一緒にすごしたいですね
工場は脱水に弱いですので
若いうちから水分をしっかりとらせて
あげるだけで
老後に残っている工場の数に差がでます
今日はちょっとむずかしかったですね
少しでも工場のお話、再生しない、早期に守る
それを頭の片隅においといて頂ければ
嬉しいです
私自身、小さい頃大好きだった愛犬を腎臓病で
亡くしました・・・
まだ11歳でした。
そのころは、寿命といわれ、そうか~っと
思っていましたが
自分が獣医になってみて
もっと出来ることがたくさんあったのに
そうしたらもっと長く一緒にいられたし
もっともっと苦しまずにケアできたのに。。。
なんて後悔の塊です
だからこそちょっといつも
腎臓のお話を熱く語ってしまうのですが
皆さんには後悔しないよう
より良い時間をより長く
わんちゃんねこちゃんと一緒に過ごして欲しいと
せつに願っております
これからもわんにゃんとのより良い暮らしに
役立つ情報を配信していきますので
お役に立てれば幸いです
ちなみに東洋医学では
腎臓は不安になりすぎると弱る臓器ですので
安心させてあげる事もとても大切ですよ
それでは皆様
連休明けで寒暖の差も激しく
体調を崩しやすい時期ですので
ハーブティーを飲んで
アロマを炊いてゆっくり
わんにゃんと素敵な時間を
お過ごしください