長女が中学3年生になり、卒業後の進路について、あれこれ悩んでいた頃のお話です。

 

不登校に直面した時 その15 の続きです。

 

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ふと思い立って、病弱系の特別支援校の高等部はどうだろう?と・・・。

 

たまたま、自宅からバスで一本で通える場所に、県内に2校しかないとい

 

うそういうタイプの特別支援校があり、まずはメールで、

 

ご相談させていただくことにしました。

 

すると、その学校の担当の先生から、とても丁寧なお返事を頂き、

 

一度直接ご相談にいらっしゃいませんか?と、案内を頂きました。

 

日時を決めて、長女とともに伺い、担当の先生と面接させて頂いたところ、

 

その先生は自閉症スペクトラム支援士の資格も持つ

 

発達障害にも知識と理解の深い方だということがわかり、

 

長女の様子を見て、また、通院している先の主治医にも断定はされないものの

 

「何らかの発達障害があると思われる=広汎性発達障害」と診断されていることもあり、

 

そういう面は感じたと、のちにメールをいただきました。

 

その時は、どんな進路が考えられるか?ということについての相談にのって頂き、

 

同時に、その特別支援校の高等部も進学先の候補として考えていく・・・という方向で、

 

校内を案内していただいたり、説明を受けたり・・・しました。

 

長女にとっては、静かで、一クラス数名程度の超少人数クラスだというのも安心感があり

 

今まで見学に行ったどの学校よりも、気に入ったようでした。

 

先生たちも、困り感に理解がありそうだし、ここなら頑張れるかも・・・と思えたようです。

 

そこで、担当して下さった先生に長女の意志も伝え、その時点ではまだまだ、いろんな

 

ハードルがありましたが、入学できる可能性を考えて頂けるように話を進めていくことに・・・。

 

担当の先生がおっしゃるには、長女のように集団に恐怖心のある子にとって、

 

通常の全日制高校の人数は非常に負担になることや、かといって、少人数制の教育を

 

してくれる私立学校を探して入学するとしても、今度は学費が年間200~300万は

 

かかるだろうと。また、現在、心のケアや中学での学力不足をケアしながら、体調に合わせて

 

対応できる環境が望ましいだろうとも。

 

それらを考え合わせると、病弱系特別支援校の高等部へ入学しそこで過ごすことが

 

かなり理想的と言えるのではないか・・・ともおっしゃっていただきました。

 

 

病弱支援校というのは、もともと、難病などで普通の学校に通うことができない子や、

 

同時に医療の支援が必要な子の為の学校ということもあって、生徒たちの半数程度は

 

隣接する公立病院で入院生活を送りながら登校してくるのです。

 

それ以外の自宅から通う子たちの中には、何らかの体の疾患があり、合併して発達障害

 

などがある場合・・・というのが基準になるようでした。

 

とはいえ、学業よりも病気療養を優先する学校であることもあり、普通の全日制航行のように

 

高い学力をつけることを目標としているわけではない…ということは認識しておかなければ

 

なりません。学校で使う教科書も、かなり優しいレベルのものに決まっていました。

 

ただ、生徒3~5人程度に対して、先生1人での授業ですので、個別に必要なことを補う

 

という面では、対処して頂きやすい環境でもあったと思います。

 

 

 

長女の場合は、何らかの発達障害は認められる…と診断されるものの、身体の疾患・・・

 

というのが、重大なものがないわけです。喘息気味だったり、緊張するとすぐにお腹を

 

壊したりする・・・という症状もお伝えしたところ、担当の先生が、長女の主治医と直接

 

相談して下さり、「過敏性腸症候群」の診断名と「広汎性発達障害」で、学校側に打診

 

して下さることになり、最終的には、それで、入学試験を受けられることになりました。

 

最初、中学の担任にそれを伝えた時には、担任はかなり驚いていました。ポーン

 

「そういうところは、喘息とかそういうことで、一時的に転籍する生徒はいても、最初から

 

入学する・・・という学校だという認識がなかった」そうです。

 

でも、窓口になってくださっていた支援校の先生ともやり取りして、説明を受け、

 

良さそうなところかもしれないね・・・と納得して頂くことが出来ました。照れ

 

特別支援校というと、「障碍者」のレッテルを貼られることになり、リスキーなのではないか?

 

という意見もありましたが、長女も私達親も、「内容重視」でここを選びました。

 

なぜなら、病弱支援校の高等部には、一般コースと進学コースがあり、進学コースでは

 

全日制の高校と同じカリキュラムで指導して頂けるので、卒業後高卒扱いになること、

 

それゆえ大学や専門学校などに進学することも可能だという事がわかっていたからです。

 

さらに、長女のような集団に対して恐怖心が強く、一般校に入れるには不安が大きい場合、

 

この高等部での3年間、超少人数クラスで心のケアもしてもらいながらリハビリ期間として

 

3年間を過ごすことができるのが最大のメリットでした。

 

もちろん、一般校よりも、長女のような辛さを抱える子に寄り添ってもらえる先生たちが

 

いてくれることも大きな助けになります。

 

ただ、同じクラスになる子には、例えば筋ジストロフィーなどの難病の子がいるので、

 

普通校では決してお目にかかることがないタイプの子でもあり、そういう子に対して、

 

恐怖心を感じる子の場合は、難しいかもしれません。

 

長女には、そういう偏見を持つ感覚がなかったので、かえって世の中には色んな困難を

 

抱えて頑張っている子がいる・・・ということを知る良い環境だったと思います。

 

進学先を探して説明会に行っていた時、私立、公立の全日制は、長女にはきつすぎると

 

感じましたし、通信制サポート校にも行きましたが、ここでは受け入れてくれる雰囲気は

 

あるものの、実際の指導面では、手薄な面も感じられ、また学費がかなり高くなることも

 

問題点でした。

 

特別支援校は、県立なので、学費もかからず、さらに通学費用などを、のちに申請すると

 

世帯年収に応じて、何割か返金されるという恵まれた制度もあり、あらゆる面で、

 

受けられるサポートは、恵まれていると感じられました。

 

クラスが、超小人数制だというのも、病弱校ならでは!なのです。

 

同じ特別支援校でも、軽度知的や、身体などでは、こんなに少人数のクラスには

 

なりません。そのあたりも、非常に恵まれている環境だと感じました。

 

*ただし、どこの都道府県でも、大変数の少ない支援校ですので、通いたいと思ってもそもそも通える範囲になかったり、入学受け入れ条件が厳しくて、なかなか入れない・・・という場合も多いと思いますので、あくまで参考にお考え下さい。

 

続きます