不登校の長女を抱え、

いつしかご近所の知り合いに対しても、自分から

心の扉を閉じていた・・・・そう感じた私。


勇気を出して、長女の小1の時の最初からのお友達だった

お母様に連絡を取り、一度お話をさせて欲しいと今日のアポを取った。


そのお母様とは、仲良くさせて頂いていた時期もあり、娘達が疎遠

になっても、やはり最も声をかけやすい信頼できると感じていた方

だったが、やはり娘がそこのお嬢さんと仲たがいして、孤独を深める

キッカケになった事について、私にとっても、長女自身にとっても、

胸の中に引っかかっていた事を理解してもらいたかったのかも知れない。


そして、もう何ヶ月も前から、一度お話を・・・と言っていた話を、

漸く実行する決心を固めた・・・そんな感じだった。


多分、あちらのお母様からしたら、今頃になって何を話そうと

言うのか、良くわからなかったかもしれないが、私が是非今週中に

伺いたいとお願いして、時間を割いてもらったのだ。


手土産は何が良いかな?と、色々考え、あまり堅苦しいものでも

気を使わせてしまいそうだし・・・という事で、ミスドドーナツをチョイス♪

数も稼げて子供達にも喜んでもらえるかな・・・・と。


ミスドは長女の同級生Mちゃんに大好評だった。ほっ・・・。


学校の行事などで会ったり、連絡網で話したりしてはいたが、

しばらくじっくりと話をする機会というのが本当になかった。


これは、私が仕事で忙しく、時間が作りにくかったのと、そういう

こちらの事情を、あちらのお母様も理解し、いつ連絡すべきか・・

と躊躇している間に、時が経ち過ぎて、余計にキッカケをつかみ

難くなっていたのが、原因かも・・・。


実は、このお宅には次女のクラスメートであるK君もいて、上も

下も今現在は同じクラスという関係でもある。


だから、最初は次女の話から、宿題の話など、無難な所から

話題をはじめる。


そのうち、Mちゃんも現れ、昔と変わらぬ飾りのない態度で

「こんにちは」と挨拶してくれ、私たちに同席してくれた。

(私が小学5~6年の頃のことを、Mちゃんからも聞きたいと

お願いしていた為、気を使って出てきてくれたらしい)


漸く、学校の先生の話や、Mちゃんの部活の話をして、

お互いの緊張もほぐれ!?、私は娘のこの一年間の心の

調子を崩してからの、大変だった様子をかいつまんで話し、

それから仲良しでなくなった頃から小6の頃の事を訪ねた。


大体のところは、私の想像していた通りだった。

長女は小5の頃、Mちゃんと同じクラスで一緒に遊べる!と

楽しみにし、一日おきぐらいにMちゃんを誘っていたらしい。


でも、長女の事は友達だと思っていても、他の子との交流

も広げたかったMちゃんは、ドンドンと友達の輪を広げて

いた。そして、誘っても断られる事が続き、自分が拒絶された

と思い込んで、ショックを受けた長女が、それ以上傷つきたく

ないがために、自己防衛策として取った、【自分からシカト】


当然、Mちゃんは、疑問に思いながらも、いつしか長女の

態度から、自分の事を嫌っているんだ・・・と理解し、自然と

新しい友達の輪へと、長女を残したまま距離を置くように。


それでも、無視していたわけではないらしい。

必要な事は話すけれども、内輪で話すような軽い話題に

は、長女は入れない状態になっただけだった・・・・。


いまさらながらと思いながらも、そして、こんな事をMちゃん

に、言って良いかどうかも自信がないけど・・・と言いながら

私は、その時の長女の伝え切れなかった不器用な気持ちを

伝えてみた。


あの頃の長女にとって、Mちゃんだけが、本当の友達だと

思っていたこと。遊びに誘っても何度か断られ、嫌われたと

思い込んで、自分からMちゃんに壁を作ってしまった事。

その結果、クラスの中で、孤独を深めてしまった事・・・。


Mちゃんは、とても驚いていたようだった。

「えっ、それって、元の原因が私だって事?」

いえいえ、長女の思い込みが激しすぎた事、人とのコミュニ

ケーションの取り方が未熟すぎた事が原因。でも、結果的

には、その頃から、長女は変わって行ったのだと・・フォロー

にならないフォローをしていた気がする。


Mちゃんとは不思議なご縁で結ばれていて、小学校入学前に

引っ越してきたMちゃんと、散歩中のうちのパパと長女が、

偶然出あって、この町でのMちゃんの始めてのお友達になった。


その上、長女とMちゃんの誕生日も血液型もなんと同じだった

のだ!!


そんなMちゃんだから、よくよく話を聞いてみると、長女と

似ているところも少なくない。(ちょっと長女の方が過敏だが・・・)


人と群れるのは嫌いとか、孤独を愛すとか、思っている事を

ストレートに言ってしまって、きついと言われる・・・とか。


Mちゃんの口からも、意外な弱気の一言も聞いた。

「私って、いじめられやすいみたい。なんかわからないけど、

よくハブにされたりするんだよね。」


それでも、Mちゃんは、おおらかな両親のもとで育っている

せいか、そんなにくよくよせず、マイペースで切り抜けてきた

みたい。長女の過敏さは、Mちゃんにはないのだ。


そんな、こんなで、今まで心につかえていた事を、本当に

色々話し、不登校で苦しんでいる長女の事も、少しは理解

してもらえた気がした。


私が、ついPCでネットにはまってしまって・・・なんて話を

していたら、

「そんなネットの中で話してばかりいないで、私で良かったら

いつでも話してよ。」と、Mちゃんママに言ってもらって、

私はなんだか凄く嬉しかった。


勿論わが子の不登校を体験した事のあるママではないから

この暗闇を正確に理解するのは難しい事だろう。


それでも、心配して、長女の存在を気にしてくれて、学校での

最新情報を教えてくれるママ友の存在は、やはりとても

ありがたいものだ・・・と感じた。


今日出かける前に、長女にMちゃんちに遊びに行くけど、

何か伝えておきたい事とかある?って聞いてみた。

すると、無愛想に「別にない」と答えながらも、

「どうせ、あっちは私の存在さえ覚えてないんじゃない」と

心の痛みを見せる言葉が続いた。


勿論、そんな事はない!と、私は思っていたけど、年賀状を

くれたMちゃんに返事を出せなかったよね・・・と言ったら、

「もし、Mちゃんが年賀状のこと気にしているようだったら、

あの時は体調が悪くて、それどころじゃなかった・・・って、

伝えておいて」と言った。


Mちゃんには、すべて娘の言葉は伝えた。

これで、すぐに二人の仲が、昔のようになるとは思わない

けど、少しは誤解が解けて、良い方向に向かうと良いな・・・

と期待しながら。


Mちゃんは、自分から申し出て、ケータイの番号とメアドを

教えてくれた。PCとか使っているなら、メールからでも

やり取りしてみたら良いというお母様の勧めもあって。


ついでに私も、Mちゃんママと、同様にケータイNo.や

メアドを交換し、連絡が取りやすいように・・・と話をした。


同級生に、長女以外にもう一人、保健室登校が続いている

子がいると言う話や、小6の時同じクラスで、私立に進んだ

女の子が、長女たちのいる公立中に戻ってくる話、そして、

中学にあがる直前に転校してしまった、卒業前長女をはげ

まして、声をかけてくれたり、優しく接してくれた女の子が

また、こちらに戻ってくる事になって、2学期から来るらしい

事など、いろんな情報も聞くことができた。


だからと言って、長女がすぐ学校へ行けるようになる・・・と

いう事ではないにしろ、自分以外にも、そうやってクラスに

動きがあると言うのは、悪い話ではないような気がする。


すっかり話し込んで、それでも話したりない気分で、Mちゃん

の家をおいとまし、帰宅すると、長女が私の話に耳を傾け

る。今日聞いた話や、Mちゃんの感じていた事など、話すと

涙ぐみながらも、自分が見捨てられていなかった事に、

安堵の表情をしていたように私には見えた。


そしてMちゃんから教えてもらったメアドを長女に伝え、

PCの登録メアドに一緒に登録し、メール送ってみたら?

というと、素直にあれこれ悩みながらも、短い文を打ち込んで

送信したらしい。

Mちゃんからも、短い返事がきて、やっぱり嬉しかったみたい。


「なんか、こっちがPCからメール打って、あっちがケータイだと、

文章量が少なく見えておかしいね。これなら、チャットした方

が、楽だよ~」なんて言っていた。

(長女はあまりにもPCオタになりすぎ、ケータイというツール

は殆ど使うことなく、PCのみでやってきた人。夫が持たせて

やっていたケータイも、あまりにも使わないので、解約した

位のつわもの・・・汗


行く前は、ちょっと緊張だったけど、今日Mちゃんちに行って、

素直に色々話す事ができ、Mちゃんのお母様もきちんと受け

とめて下さったことが、嬉しかった。


頑張って、出かけて良かった・・・。


そう思えた、午後のイベントだった。