うつ病の時は、思考や判断力が鈍るとは言いますが、その時の本人にはそんなこと言われても分かりません。

なんなら、そんなことない、いつもの自分だ、と言ってくれた人を否定してしまうかもしれません。

私も自分は大丈夫と思っていた1人でした。

カウンセリングを受けて以来、少しずつ体調が良くなってきて、お外を散歩したり外出できるようになってきました。

そこで、ある日母におつかいを頼まれたのです。

近所の西友で、台所用のスポンジを買ってきてほしい。

はじめてのおつかいにも出てきそうな、そんなレベルのおつかいです。

はーい、と家を出て売り場に行ったはいいものの、スポンジが20種類くらい売っていて、どれにすれば良いかわかりませんでした。

一個なのか、セット売りなのか、素材は、色は、考えれば考えるほどわからなくて、どれを買っても数十円しか変わらないのに、一つ選べなかったのです。

母に連絡して聞けばいいものの、そんなことも頭に出てきませんでした。

どれを買おう、どれを買おう。

分からないから全部買えば良いんだろうけど、そこまでのお金は持ってきていない。分からない。

結局1〜2時間スポンジの棚の前をうろうろし、何も買えずに諦めて帰宅しました。


スポンジ一つ買えない自分に心底ガッカリし、うつ病の時は、大きな判断はしない方がいいと、この時初めて分かりました。