認知症とかではないので、自分の意思で戻ってくることが出来ますが、真冬の深夜によく徘徊していました。

薬が効いて、少しお散歩出来るようになった頃。

犬を飼っているのですが、買い物や散歩だと嘘をついて、本当に犬を連れて行くこともありましたが、深夜に人通りの少ない住宅街や公園をうろうろ徘徊していました。

真冬だったので、凍えるほど寒く、犬が震えていました。

それでも、このまま帰りたくないなぁ、消えてしまいたいなぁ、とぼーっと空や木々を眺めていました。

このまま知らない道をずうっと行けば、いつか死ぬんだろうか。

ただひたすらに知らない道を涙しながら歩いた日もありました。

何時間も帰ってこない私を母はいつも心配そうにしていました。

それでも、家にいつも帰ってこれたのは、犬が唯一の心の支えだったからです。

私が死んでしまったら、この子の面倒は誰が見るんだろう、ふとそう考えると死ぬに死ねず、トボトボ家に帰るのでした。