かいけつゾロリ シリーズ
原 ゆたか さく・え
シリーズの記念すべき一作目
ういういしいゾロリさまも、すてきです。
今回は、本読まない小学生もさいごまで読んじゃうことでおなじみの、かいけつゾロリシリーズについてお話します。
かいけつゾロリシリーズについてざっとご紹介すると、
怪盗のような、悪者のような、正義のみかたのような、それでいて強気で自信たっぷりでダジャレ大好きで、城にすんで、探し出したお姫さまと幸せにくらすんだという夢を抱いた、…なんだかこどもの「いいなー」を全力で追い求めて突き進んでいくのがゾロリさま。
そして、そのゾロリさまに水戸黄門の助さん・格さんのように従うのは、イノシシのこども、イシシとノシシ。方言まじりのことばで話す元気なふたりは、おならでロケットのように飛んでいったりできるすごい特技のもちぬし。ダジャレも大好き。
最近ではこんな感じの理解でいいんじゃないかなと思います。
でも、今日はゾロリさまの真実を紹介したい。
ゾロリは実は、作者 原ゆたかさんの別の作品のわるものとしてもともと登場していたというのは、ご存じでしょうか。
ゾロリさまが悪役として登場している作品『ほうれんそうマン』
表紙から、さっそく右フックをくらう正統派悪役のゾロリさま……あわれ…
わるものが主人公。
わるいことしちゃうし、わるいこと言っちゃうし、だらしないし、おならはぶーぶーだし、いたずらばっかりだし…という、なんでもありのわるものヒーロー。
だけど、ゾロリの優しいところとかだらしないけどかわいげのあるところとか、わるものだってやっぱりちょっといいことしちゃったりとか、みんながどきどきしちゃう冒険をするところとか、そういうゾロリさまのいろいろな面が少しずつわかってきてしまい、なんだかおっちょこちょいだけど、ちょっとかっこいいゾロリさま、…になって今に至っていると思います。
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以前も書きましたが、ゾロリシリーズの魅力はお話やキャラクターはもちろん、紙面自体もすてき。
文、挿絵が紙面でとてもにぎやかに入り組んでおり、ページをめくってぱっと見ただけで笑っちゃうページがあるほどです。
「はやくページをめくりたい!」って思わせられる、すごい本なのです。
長男から次男へとおさがりして、わたしも再度楽しんでいます。
ときどきメディアに登場する、元気でおちゃめでカラフルな作者の原ゆたかさんも、だいすきです
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