ユンホ→https://www.excite.co.jp/news/article/E1600153916038/

チャンミン→https://www.excite.co.jp/news/article/E1600160354190/

2020年9月15日 18:20   坂本ゆかり

 

東方神起ユンホ

過程ではなく結果で見せる魂のパフォーマンスで“キング”の称号を手に入れた「情熱の人」

                                               

                                              

紅白に3度出演の実力&人気を誇る東方神起
今年、日本デビュー15周年を迎えた東方神起。4月の『東方神起 LIVE TOUR ~XV~ 追加公演』(東京ドーム)、『東方神起 15th Anniversary Event』(東京ドーム)、3万人との全国ハイタッチ会など、15周年を彩るさまざまなイベントが企画されていたが、残念ながらコロナ禍で見送りとなってしまった。ここで改めて、東方神起の二人の魅力を振り返ってみよう。

東方神起は、2004年に5人組ボーイズグループとして韓国でデビュー。グループ名は、“東方の神が起きる”という意味を持ち、アジア全域から世界にその名を広げられるようにという願いから名付けられた。

日本デビューは、2005年4月27日のシングル『Stay With Me Tonight』。韓国では5万人規模のスタジアムでショーケースを行うほどの人気の彼らだったが、日本では外タレ枠ではなく、J-POPの新人として地方での小規模なイベントに出演するなど地道に活動を重ね、2008年にはシングル『Purple Line』で初のオリコン1位を獲得。NHK紅白歌合戦にも3度出場している。

ライブもライブハウスからスタートし、ホール、アリーナと一歩ずつステップアップしていき、2009年に夢の東京ドームに行きついた。2011年からは2人での活動がスタート。2017年には5大ドームツアーと前人未到の日産スタジアム3Daysを開催し、海外アーティスト初の1ツアー100万人動員という快挙を達成している。

法律家を夢見た少年がエンターテインメントの世界へ
ユンホ(ユノ)は、東方神起のリーダー。1986年2月6日生まれの34歳。ソン・ガンホ主演映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』の舞台にもなった、光州(カンジュ)の出身。法律家を夢見ていたが、中学時代に友達5人とダンスチーム「B.O.K」を結成し、地元ではファンクラブができるほどの人気となり(ちなみにB.O.Kのメンバーのひとりチェ・ヨンジュンは、『PRODUCE 101』シリーズのダンストレーナーや、SEVENTEENなどの振付師として活躍中)、SMエンタテインメント主催のオーディション『第1回SMベスト選抜大会』に参加し、ダンス部門で1位に輝き、14歳で練習生になった。そのころ韓国はIMF危機の真っただ中。ユンホの家も家計が苦しく、レッスンでソウルに上京しても節約のためにソウル駅で野宿することもあったそう。上京後は同時期に練習生をしていたSUPER JUNIORのメンバーたちと、32坪の宿舎にマネージャー含め23人で暮らしていたが、ヒチョル(SUPER JUNIOR)と仲が良かったユノは、長髪でピンクの服を着ていたヒチョルと連れだっているところを当時の彼女に女性だと勘違いされ、振られてしまったというエピソードも。

練習生時代からダンスでは群を抜いていたユンホは、ダナ(天上智喜/The Grace)のバックダンサー&ラッパーを担当するなど早くから実力が認められていたが、なかなかデビューにこぎつくことができなかった。

ついに夢が叶い、2004年にユンホは東方神起のリーダーとしてデビュー。アカペラのコーラスワークが美しい『Hug』をリリースすると、東方神起は瞬く間に人気が沸騰。その年の各種授賞式で新人賞と同時に本賞までも受賞し、トップアイドルとして君臨。2005年には日本デビューし、東方神起という名前の通りアジアを中心に大ブームを巻き起こした。

男気の塊、ユンホ。その一方“天然”な一面も
ユンホの代名詞といえば「情熱の人」、そして「魂のパフォーマンス」。とにかくストイックにパフォーマンスでファンに応えるアーティストだ。

練習生時代から注目されているダンスは、今も若手の追従を許さない実力。常に新しい表現に果敢に挑み、王の貫禄を見せつけているが、それは、誰にも負けない練習量をもってなせることだ。

彼の所属するSMエンタでは、東方神起のユンホ、SUPER JUNIORのシウォン、SHINeeのミンホが「三大負けず嫌い」と呼ばれている。そんなユンホの負けず嫌いぶりがよく表れていたのが、フィギュアスケートのキム・ヨナの冠番組『キム・ヨナのキス&クライ』。番組で「努力する人であることを見せたい」と、ジャンプやスピン、ペアスケーティングなど初心者の域をはるかに超える演技を披露したが、それはケガをしても練習を続け、根性で見せたパフォーマンスだった。過程ではなく結果で見せるというユンホの生きざまは、「優雅に泳ぐ白鳥も水面下では激しく足を動かしている」という『巨人の星』の花形満の言葉のようだ

ユンホの逸話として、「泣かない男」というものがある。ユンホのデビューを心待ちにしていた祖父がデビュー直前に亡くなったのだが、その祖父が彼に見せた最後の姿が笑顔で親指をあげたポーズだったという。「その姿を見て、自分が考える高みに昇ったと思った時まで泣かないと誓った。そして僕がサムズアップをするのは、空にいる祖父との約束を守っているという証なんです」とバラエティ番組で明かしたが、そんな彼が号泣したのが、2015年、日本デビュー10周年にして、入隊前最後の日本ツアー『WITH』最終公演の東京ドーム。ファンとスタッフからサプライズで贈られたメッセージ映像を見て、「泣くのを我慢していたのに、幸せすぎて泣いてしまった」というのも彼の一本気な性格を物語っている。

男気の塊ユンホだが、ライブでのトークでは、しっかりものチャンミンに言われるがまま、天然ぶりで知られている。ライブが多い日本では衆知の姿だが、実はこの天然加減、韓国では最近まであまり知られていなかったのだ。除隊後の復帰プロモーションのためにリアリティ番組に出演し、家の中でも全力で踊っていたりするユンホの熱すぎる日常での生活が公開されると、純真な天然ぶりが大衆の知るところとなり、今やバラエティでも大人気に。

東方神起の活動以外にも、日本で『U KNOW Y』(2015年)、韓国で『TRUE COLORS』(2019年)というソロ・ミニアルバム、デジタル・シングル『DROP』(2017年)をリリース。また、俳優としてドラマなどに出演しているが、彼にとって主軸はやはり東方神起のようで、どちらも積極的とまではいかない程度にとどまっている。

日本デビュー15周年。二人とも30代半ばに差し掛かり、今後は「大人のアーティスト」として、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのかが楽しみだ。


東方神起チャンミン

人間離れしたスタイルと美麗なビジュアルに見合う実力、作詞家としての一面も持つ秀才



                                                  坂本ゆかり
 

チャンミンとユンホ 最高峰の相方に釣り合うよう切磋琢磨を重ねて作り上げられた「東方神起」
今年、日本デビュー15周年を迎えた東方神起。4月の『東方神起 LIVE TOUR ~XV~ 追加公演』(東京ドーム)、『東方神起 15th Anniversary Event』(東京ドーム)、3万人との全国ハイタッチ会など、15周年を彩るさまざまなイベントが企画されていたが、残念ながらコロナ禍で見送りとなってしまった。改めて、東方神起の二人の魅力を振り返る本企画、ユンホに引き続きチャンミンの魅力に迫る。

ユンホの相棒、チャンミン(マックス)は、ソウル出身、1988年2月18日生まれの32歳。中学時代に学校でバドミントンをしていたところをスカウトされ、「歌手になりたい」という気持ちもなく14歳で練習生になったチャンミンには、練習生になった早々に、なかなかデビューを掴めず何年も練習生としてもがいてきたユンホから「やめるなら早い方がいいぞ」と言われて怖い思いをしたというエピソードがある。

その後二人は同じグループのメンバーとなり、チャンミンは15歳で東方神起の末っ子としてデビューした。デビュー時こそは純真な末っ子(マンネ)を演じていたチャンミンだったが、だんだんと機転の利くツッコミの数々を発するようになり、いつしか「ブラックマンネ」「トップオブマンネ」と呼ばれる最強マンネとして君臨するように。

アーティストとしてのチャンミンは、唯一無二のハイトーンでパワフルな歌声が魅力。方やユンホは、他者の追随を許さないダンスの男神。得意分野に突出している両人がデュオとなり、ユンホはチャンミンに負けないボーカル力、チャンミンはユンホに負けないダンス力、最高峰の相方に釣り合うように切磋琢磨を重ねて今の東方神起を作り上げた。
人間離れしたスタイルと美麗なビジュアルに見合う実力。ステージ上での二人のケミは、ため息の出る美しさ。その精進は留まることを知らず、ベテランでありながらも日々の進歩が見て取れるのも、彼らが最高のバディ、最高のシンメであることを物語っている。

秀才で料理もプロ級の腕前
プライベートでのユンホとチャンミンは対照的だ。ユンホは男友だちが多く、友人たちとボーリングやカフェに出かけている姿がよく目撃されている。一方、チャンミンの交友関係といえば、真っ先に挙げられるのが「ギュライン」だ。同い年の大親友SUPER JUNIORのキュヒョンを中心としたグループだが、キュヒョン、チャンミン、ミンホ(SHINee)、スホ(EXO)など、最高峰のイケメンたちが集まりワインを嗜むインドアグループ。

また、同じ事務所の彼らとは、事務所が主宰する合同コンサート『SMTOWN』で、いちごのかぶりものを被ってゆずの「いちご」を歌ったり、本気の女装でガールズグループのカバーをしたりと、ギュラインは『SMTOWN』名物にもなっている。

インドア派のチャンミンは、アイドルとして多忙を極めていたにも関わらず大学に首席合格するほどの秀才で、読書家としても知られている。インスタでしばしば本を紹介し、彼が紹介する本はそれをきっかけにベストセラーになるものや、日本のファンの要望で翻訳本が出版されたものもあるほど。

文学に造詣が深い彼にはまた、作詞家としての一面もある。ユンホも東方神起の楽曲の何曲かに歌詞を書いているが、チャンミンは東方神起だけでなく、SHINeeの「Sleepless Night」、テミンの「Ace」、キュヒョン(SUPER JUNIOR)の「My thoughts、Your memories」など、交流のあるアーティストにも歌詞を提供している。インドア派のチャンミンにはまた、料理もプロ級の腕前という意外な一面もある。彼にとって「創作=クリエイト」は、日常に直結しているものなのだろう。

初めての演技で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞
東方神起の活動以外にも、ミニ・アルバム『Close To You』(2015年)、デジタル・シングル『In A Different Life』(2017年)をリリース。また、俳優としては韓国でのドラマの他、2012年に妻夫木聡主演の日本映画『黄金を抱いて翔べ』に出演した。

浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平と演技派がそろった本作で、初の海外映画、初の演技に挑戦し、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。演技に対する評価も高かったが、その後、日本の作品に出演していない。そろそろまた、日本の映画に出てほしい気もするが、彼もユンホ同様、東方神起としての活動に重きを置いているのだろう。

東方神起としての活動の神髄は、なんといっても「ライブ」だ。ドームツアーという大規模興行を行っているにもかかわらず、二人は多くいるツアースタッフの名前をよく覚えているという。最終日にはツアースタッフからの愛のあるサプライズがあったりと、東方神起チームの結束は強固だ。また、素晴らしいパフォーマンスはもちろん、二人の関係性もライブでよく見える。早く次のドームツアーで、さらに進化した二人の姿を見たい!