https://toho-jp.net/15th/xv/

 

INTERVIEW

 

今年4月27日に日本デビュー15年目を迎えた東方神起が、通算10枚目となるオリジナルアルバム「XV」(読み:エックスブイ)を完成させた。活動再開後初のオリジナルアルバムとなった前作「TOMORROW」は、メロウネスを湛えた楽曲やマチュアな印象を受ける楽曲が多く、東方神起にある“力強くてアグレッシブ”というイメージからの脱却をテーマにしていた向きがあった。しかし、本作のベクトルはそれとは逆。15年で培った圧倒的な個性、究極の東方神起らしさをしっかりと守りつつ、未来への鍵を開ける挑戦も果たした、いわば伝統と革新がミックスされた一枚だ。

 

東方神起の過去・現在・未来を全部感じられるアルバムになってると思います。15周年という節目だから、東方神起だけが持ってる武器を守っていかなくちゃっていう思いがありつつ、未来の東方神起をどのように見せられるかっていう宿題も課すような作品を今のタイミングで出したかったんです」(ユンホ)

 

食べ物に例えると、今回はビビンパみたいなアルバムじゃないかなって思います。ビビンパってニンジンだったり、牛肉だったり、ナムルだったり、1つ1つの具材の準備に時間と手間がかかっている。それと同じで、今回は1曲1曲にしっかり向き合って、その曲にいちばんマッチする材料としての声になるように時間をかけて作っていきました。見た目は地味かもしれないけど、味は誰が食べても美味しいと思うもの。そういうアルバムになったんじゃないかなと思っています」(チャンミン)

 

 東方神起らしさの象徴と言える、激しくてドラマティックなSMP(SM Music Performanceの略)は1曲目「Hello」から炸裂。中盤でも「Crimson Saga」「Guilty」「ミラーズ」と固め打ちされている。ただ、それらにもしっかりと新味を加えているところがポイント。タイトルが“赤の伝説”という意味になる「Crimson Saga」は、「Rising Sun」や「Why? [Keep Your Head Down]」などに見られるプログレッシブロックに、シンフォニックな要素を加えたナンバー。東京混声合唱団30名による荘厳な声の響きも聴きもので、超実験的な曲だが、東方神起にしか体現できない圧巻の1曲に仕上がっている。

 

 先行でMVが公開された「Guilty」も、東方神起の持ち味をソリッド&ヘヴィーなサウンドで十二分に発揮。そこにユンホが繰り出すラップのフロウが新しい魅力を伝えている。

 

『Guilty』のMVで見て欲しいのはダンスブレイクのシーン。黒バックで水しぶきを飛ばしながら激しく踊ったんです。こういうのは今まで東方神起のビデオではなかったと思うし、そのシーン自体がすごくきれい」(チャンミン)

 

『Guilty』は、『Dirt』とか『Trigger』と同じ振付師(後藤慶太郎)が担当してくださったんですけど、全体的に東方神起の強さを感じられると思う。水に濡れて髪形もグチャグチャになってるけど、そういうところにも男らしさを感じてもらえるんじゃないかって思います」(ユンホ)

 

 今作で初参加となる作家陣も、アルバムに新境地をもたらした。AK-69やちゃんみななどを手掛けるRyusuke “Dr.R” Sakaiはファンキー&セクシーな「Hot Sauce」を提供。「Hello」「ミラーズ」「目隠し」はBACK-ONのボーカル&ギターとして活躍するHi-yunkが作曲を担当した。「目隠し」の歌詞は、前作「TOMORROW」から参加しているシンガーソングライター・中村月子のペンによるもので、秘めたエロスをリリカルに表現。二人に潜在する大人の色気を新たに引き出した。今回が初顔合わせとなるやまだ麻美は「ホタルの涙」を提供。アジアンテイストのメロディーが、日本人の心に響く夏の原風景を思い出させる切ないラブバラードだ。

 

『ホタルの涙』は、聞くだけでストーリーが頭の中に浮かんでくる曲。基本ダンスミュージックが多いからアルバムの中でいいアクセントになっていると思うし、個人的にも大切に感じられる曲です」(チャンミン)

 

 「ホタルの涙」が夏バラードなら、「雪降る夜のバラード」は温もりを感じさせる冬バラード。ユンホとチャンミンという屈指のボーカリストによるツインボーカルの魅力が詰まった曲だ。映画の劇伴のようなオーケストレーションと二人の美しいファルセットが重なり合う後半部分は、何度聞いても鳥肌が立つ。

 

東方神起の冬ソングって僕、好きなんです。でも、なかなかツアーのタイミングで歌える曲がなかったから、やっと今回手に入れることができてすごく嬉しかった。これは、これがユンホのバラードだ、これがチャンミンのバラードだっていうのを同時に感じられる曲だと思います。お互いのボーカルの個性が出ながら、しっかり溶け合ってる」(ユンホ)

 

 2人が本作のお気に入り曲として共に挙げたのは「Master」。80年代テクノポップを彷彿させるキャッチーな楽曲で、2人の遊び心が滲む声色や唱法にも注目だ。

 

『Master』は、僕もチャンミンも一曲の中でいろんな歌い方をしています。今回のアルバムでそれがいちばん多い曲。そういう意味で耳が楽しい曲だと思います」(ユンホ)

 

歌詞に“Faker killed the master”というフレーズが出てくるんですけど、最近フェイクニュースが多いじゃないですか。そういう社会的なこともテーマにした曲なんですが、僕は、人にはいろんな姿があるというふうに解釈したんです。たとえば人は話す相手に合わせて変わるけど、それは自然なことだと思うし、その自分がフェイクかと言うとそうじゃない。そのすべてが自分のMasterだと思うんです。だから、ありのままの自分を楽しんで堂々として生きていきたいっていう、そんな自分なりのメッセージを込めて歌いました」(チャンミン)

 

 本作を携えて、11月9日の福岡ヤフオク!ドームを皮切りに5大ドームツアー「東方神起 LIVE TOUR 2019~XV」を行う東方神起。5大ドームツアーは2013年に初めて行って以来、これが4度目となる。アリーナツアーのファイナルも含めると、これまでドームのステージに50回以上立ってきた彼らにとって、もはやドームはホームと言えるような会場だろうし、今回は節目のツアーとあって、いつも以上に迫力満点のステージが繰り広げられるに違いない。

 

15周年という記念すべき節目を迎えたライブだから1秒たりとも無駄にできない時間にしたいなと思ってます。1曲1曲、1場面1場面が充実したライブにしたい。東方神起のライブなんだけど、気持ち的にはライブに溶け込んでる一部分になりたいです。それくらい没入して、ライブの一部分として生きている自分の姿を見せたい」(チャンミン)

 

15周年を意識してつくるツアーだし、東方神起のエキスを見せるライブになると思います。その上で、今後の東方神起はどうなるんだろう?っていうクエスチョンマークが浮かぶようなライブにしたい。それが僕の課題ですね。東方神起はこれもできるんだ。じゃあ、次のステップは?っていう。そういう未来に向けた楽しみをみなさんにもたらすツアーにしたいです」(ユンホ)

 

 そしてツアーを終えた2020年3月には、東京・大阪・名古屋・福岡で15周年を記念したハイタッチ会も行われる。なんと12年ぶりというスペシャルイベントだ。

 

単純にファンのみなさんに近くで会えて、タッチして相手の体温を感じられる嬉しさがあるし、しっかり感謝を伝えたいです。12年前は子どもだったファンが結婚して子どもを産んで、その子どもが来るケースもあるかもしれない。12年前とはどんな違いがあるかも楽しみです」(チャンミン)

 

久しぶりだからワクワクします。過去と今を繋ぐいろんな思い出ができやすいイベントだと思うし、15年間応援してくださってありがとうございますという感謝の気持ちをタッチで伝えられたらと思ってます。触れあうとお互いの感情をより確かめられますから」(ユンホ)

 

 本作の最後には「Pay it forward」という楽曲が収められている。タイトルを直訳すると恩送り。歌詞には「優しさを繋いでいこう」という思いが込められている。ファンに支えられて15年。二人は本作「XV」に15年の感謝をしっかりと込めた。東方神起の二人は、あなたから再び受け取るたくさんの愛を、未来のファンに繋げていってくれるはずだ。

 

文/猪又 孝

 

 

日本デビュー15周年を迎えた東方神起が、
さらなる未来にむけて踏み出す記念すべき
オリジナルフルアルバム『XV』
(エックスブイ)リリース!

 

FULL ALBUM
『XV』
2019年10月16日発売


  

               初回限定盤            通常版   

            品番:AVCK-79624/B        品番:AVCK-79627

            品番:AVCK-79624/B           

 

  

         GIFT盤<Jacket A Ver.>     GIFT盤<Jacket B Ver.>

         品番:AVCK-79625         品番:AVCK-79626

 

Bigeast盤 

品番:AVC1-79628/B

 

                      東方神起『XV』

                    リリース:2019年10月16日

                    ASIN: B07WK8MWSN

 

収録曲

01.Hello
02.Manipulate
03.Hot Sauce
04Six in the morning
05.Hot Hot Hot
06.Master
07.目隠し
08.Everyday
09.ホタルの涙
10.Crimson Saga
11.Guilty
12.ミラーズ
13.Jealous
14.雪降る夜のバラード
15.Pay it forward

16.[Secet Track]

 

 

 

 

2012 TONE TOUR DOCUMENTARY FILM

 

 

2013 TIME TOUR DOCUMENTARY FILM

 

 

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2015 WITH TOUR DOCUMENTARY FILM

 

 

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