いよいよ政治が動く。そんな期待感を抱かせるニュースです。
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石原氏、新党設立へ(読売新聞)
維新分裂発表、石原氏には15人程度同調か
日本維新の会の石原慎太郎、橋本徹両共同代表は5月29日、東京と大阪でそれぞれ記者会見し、維新を二分して新党を立ち上げる方針を発表した。橋下氏は自らに同調する議員とともに、結いの党との合併を急ぐ意向を強調。民主党などの連携を呼びかけていく考えだ。
両代表は、結いの党との政策合意に「自主憲法の制定」の文言を盛り込むかどうかで対立。28日の会談で、党を二分することに同意した。
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下のグラフは2012年12月に行われた衆議院選挙の内訳です。
下のグラフは2013年7月に行われた参議院の内訳です。
見れば分かるのですが、自民党は参議院では単独で過半数を取ってないんです。ですからここで、公明党という存在が重要になります。この中で安定的に参議院の議席が一定数確保できる政党は、民主党を除くと公明党だけなんですね。公明党の支持母体は創価学会という宗教団体なので、比較的政局に左右されにくい。
ここではみんなの党が18議席とっていますが、今はみんなの党を除籍処分された江田賢治衆議院議員が代表になり、結いの党を結成。分裂しています(みんなの党に参加していた衆議院議員9人、参議院議員6人の計15人が結いの党に合流)。その後、みんなの党の代表の渡辺喜美衆議院議員は8億円借入問題で代表を辞任。
さて、日本維新の会はそもそも、地域政党「大阪維新の会」を母体として、自民党・民主党・みんなの党から離党した国会議員らを加えて2012年9月に設立されました。また設立直後に日本創新党が、2012年11月にはたちあがれ日本と太陽の党が、解党して党に合流しています。
そして太陽の党と合流したとき、石原慎太郎が日本維新の会の代表に就任し、翌2013年1月に橋下・石原の共同代表となります。
今回のニュースは、その橋下徹と石原慎太郎が袂を分かつということになった、ということです。
これがどういう動きになるのかというと、野党再編が加速するのではないか、ということなんですね。
石原慎太郎の太陽の党と橋下徹率いる日本維新の会が合流した時から、両氏の政策の不一致が指摘されていました。合流する前の元維新の会の所属議員は、合流後、政策の決定などに関して石原氏に対しかなり不満を持っていたようです。しかし共同代表の橋下氏は石原氏のことをリスペクトしており、取り巻きは非常に大変だったと、後に東国原前衆議院議員は述べています。
次に予想されることは、日本維新の会が結いの党と合流し、民主党内の再建派がさらにそこに加わるのはないかと見られます。
さらに橋下氏と別れた石原氏が田母神前航空幕僚長と合流するのではないかとの見方も出ており、それが実現すれば自民党を超える保守政党の誕生も考えられるのです。
果たして野党再編の動きは加速するのか。今後に期待です。