私の姪っ子kotowaちゃんの病気【胆道閉鎖症】について記事にしています。
☆千羽鶴☆ 胆道閉鎖症について① をご覧ください。
生後2ヶ月を過ぎても黄疸の消えなかったkotowaちゃん。
胆道閉鎖症の発症率が1万人に1人だという事もあって、助産師さんさえも疑う事がなかった。
【胆道閉鎖症】
肝臓で作られた胆汁は胆管を通って十二指腸に流れ、ここで食物と混じって栄養素の吸収を助ける。
胆汁の通り道である胆管が、生まれつきまたは、生後間もなく完全に詰まってしまい、胆汁を腸管内へ排泄出来ないのがこの病気の原因。
約1万人に1人の割合で発症し、男の子の2倍多く女の子に発症します。
病気の原因はわかっておらず、難病指定されています。
《症状》
・皮膚や眼球結膜(白目)に黄疸
・白っぽい色(灰色がかった白色やクリーム色・レモン色の場合もあります)の便
↑
ネットなどに便色チェックシートがあります。
・濃い黄色の尿(赤ちゃんの場合は通常無色に近い)
・お腹の右上の肝臓が硬く触るような場合にはすぐに病院へ!!
また、胆汁が腸管内へ排泄されないと、脂肪の吸収が悪くなり、これと一緒に吸収されるはずのビタミンも欠乏します。
ビタミンKが欠乏すると出血しやすくなり、脳出血などを起こす事があります。
kotowaちゃんは、退院後から母乳を飲んでも吐いてしまう事が多く、これも新生児は食道が細いからだとそんなに疑問には思わなかった。
3月2日、kotowaちゃんが母乳を吐いてぐったりし始めた事で母である姉が救急へ連れて行き、初めて胆道閉鎖症やその他いくつかの病名の疑いを聞かされたそうです。
精密検査や治療をする為に日付が変わった頃に大きな病院に転院し、検査したところすでに少量の脳出血もあり、すぐに出血を止める治療を始めました。
《治療とその後》
手術法は、胆管の閉塞部を取り除き、胆汁の流出をはかる方法を行うのが一般的。
肝臓からの胆汁の出口となっている胆管(肝管)が十分開いている場合は、これと腸管とを吻合する手術。
しかし、多くの場合には肝臓からの出口で胆管が既に閉塞していて、肝臓の外の胆管をすべて取り除き、肝臓部側の断端を腸管で被うように、肝臓そのものと腸管とを吻合する手術を行う。
手術後は、胆汁の流出をよくする薬(利胆剤)、細菌感染を予防する薬(抗生剤)などで治療が行われます。
出血が止まったのを確認し、3月10日に手術を受け、最低でも2週間は胆汁の排泄まで時間がかかると言われていました。
その間にも、急な発熱があったり(胆肝炎の疑いやカテーテルによる感染症)
黄疸の数値を表すビリルビン値も上がったり下がったりでした。
《今後》
手術後、長い期間にわたって合併症など気をつけなければなりません。
また、黄疸がなくならない場合や黄疸がなくなっても肝臓が徐々に硬くなるような場合には、やがて肝硬変となり、さらに肝不全に進みます。
このような場合には腹水が溜まったり、栄養状態が悪くなって成長できなくなったりするので、肝移植を行います。
もう間もなく4月10日で手術後1ヶ月を迎えますが、徐々にビリルビン値は下がっているそうです。
kotowaちゃんにはお兄ちゃんmizukiくん(3歳)がいます。
kotowaちゃんの病気が発覚し、姉や旦那さんは毎日交代で病院に通っています。
少しでも負担を少なく出来るように、mizukiくんは週末こちら(両親と私達が住む地元)にお泊りで預かり当分サポートして行くつもりです。
姉は、kotowaちゃんの病気がわかって数日は泣き続けました。
もちろん家族みんなが泣きました。
落ち込む姉に、担当医師がこう言ってくれたそうです。
「この病気は誰のせいでもないです。(原因不明なので) 他の子が走りが遅いとか何かが苦手とかそんな風に個性があるように、kotowaちゃんの個性だと思ってあげてください。」
それから、同じ病棟にはkotowaちゃんのように小児疾患と戦う小さな子供達がたくさんいます。
姉がお隣のベットのお母さんに「1万人に1人に発症するそうです」と泣きながら説明すると「うちは10万人に1人よ」と笑顔で説明したそうです。
そのお母さんもどれだけ泣いたでしょう。
小児疾患や難病は、テレビの世界でしかなかった私は、黄疸についての無知を本当に悔やみました。
この記事を読んでいただいて、ほんの頭の片隅に黄疸のことや胆道閉鎖症のことがあって、身近に1万人に1人の赤ちゃんが現れた時に脳出血や肝不全を起こす前に救ってあげて欲しいと願います。

