何年か振りで墓参りに行く。
(済みません。
車がなかったし、
ちゃんと家でお祈りしてたよ。
以上、言訳)
市営墓地は山腹の見晴らしの良い所にあり、
ハリウッド映画でしばしば見るような、芝生に
全ての墓が同型のメッセージカードを墓標にした様な
スタイリッシュなもので、いわゆる墓地とは正反対の
印象の明るく開けた場所だ。
(伝統を好む方々の為にはゲゲゲな感じの
和風墓地も別場所にあり)
墓の前面の碑文のパターンは大きく分けて三通りある。
1.紋切型
経文 念仏 聖書の言葉
面白味に欠けるが、その分、安定感は抜群だ。
2.熟語型
空 花 愛 誠 一期一会 夜露死苦(これは嘘)等
3.短文型
これが一番面白くて、
「ありがとう。又会おうね(友達!?)」
「(英語で)
世界を見据え 地方に生きる
(クラーク博士のよう。高潔な人格が偲ばれる)」
ひとしきり移動しつつ各々読んで
微笑ましく思ったり感心したりした。
さて、本来の目的、水を汲んで墓を洗い、
「ささぎ餅」「アイスコーヒー」を供える。
(妙な取り合わせだが、故人の好物)
暇なので「千の風になって」を歌ってみる。
更に暇なので墓地公園の周りをぐるぐると走ってみる。
誰もいないのをいいことに「アメイジンググレイス」
「オープンアームズ」その他を歌いつつ走る。
当然息切れだ。
以前トレイルの時、熊除けに歌ってみたのだが、
ちゃあんと理由があり、心肺を鍛えることができる
のでお薦めである。
だが、周りに人がいないか注意深く気を配ること。
(危ない人と思われるおそれあり)
さて、そんなこんなで夕暮れも迫ってきた。
さすがの洋風墓地も日暮れは嫌である。
そそくさと周回を済ませ、思わぬスピード練習となった。
それより墓の前なんか走っていいのか。
小さい頃、喘息で病弱で幼稚園を休んでばかりだった私が
元気に走り回っているのだから、祖母は喜んでいるに
違いない。そう考えることにして、上下の勾配が絶妙で
良い練習になったので、また来年の墓参りも走ろう。
と思った。