彼女が走り始めた理由〔Ⅰ〕 | ジョギング日めくり

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お引越しのためしばらく休業!(てか最近更新も余りしてなくごめんなさい)
年内には復活予定です!

アメブロにはランナーがたくさんいて、

本当に励まされる。


お役に立てるかどうか、わからないけれど

もしかしたら私の走り始めた理由が

少しでも誰かの励みになればと書いてみる

ことにします。


八年程前に祖母が入院した。

腰の手術をして、もう一生歩くことは不可能と

医師からは告げられたが、高齢という事もあり、

真実を本人に知らせないことで家族の見解は

一致した。


施設は完全看護ではあったが、体は不自由でも

痴呆は全く無く、退屈であろうと思い、

通勤途中に寄れる場所ということもあって、

日に一、二度は短時間でもせっせと病院へと

通った。


介護は私の性に合っていて、勿論身内の気易さで

本職の方々の苦労には比べるべくもないが、

食事介助や清拭、マッサージなど結構上達した。


そしてやがて天命を迎えて三年目に逝った。


葬儀を終えて気付いたのだが、仕事と介護との

両輪立てで過ごしてきた為、片輪が失われると

どうにも空回りの様な気分になるのだった。


それは残された家族の喪失感とは少し違っていて、

いつしか祖母が入院する前の日々が戻るまで

続くはずと思われた。


その時間、

三年間毎日のどこかにあった介護をしていた時間もすぐ

日常に溶け込んで吸収されていってしまうことだろう。


理由は自分でもわからないが、その時間が失われることが

嫌で、私は走り始めた。(↓)