- 歩きながら考えよう/安藤 忠雄
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名刺の交換をすると、みなさんが私の名刺を見て驚かれます。
電話番号だけで、ファックス番号もメールアドレスもないので。
私は電話だけです。
これだけ便利な世の中ですから、やっぱり不便です。
しかし、東京の人か現場のファックスを送りますと連絡があると、
「いや、持ってきていただいたほうがいいんじゃないんですか」
といいます。
東京から大阪まで二時間以上かかりますが、
この移動にかかる「すきま時間」が大変重要だと私は思うのです。
この時間に、人間はいろいろと何かを考えるでしょ。
それが大事なんです。
また、直接相手と向き合って話すことで、難しい問題でも
解決の糸口が見つかったり、仕事がスムーズに進んだりすることが多い。
情報機器の発達で、急速な勢いでコンピューター社会になっていますが、
人間が進むべき方向ではない、違うところに向かっているように思えてなりません。
若い人は、家庭の加入電話を使わずに、携帯電話を使っています。
しかし、いざ連絡をとろうとすると通じない。
こういう連絡方法で人間の生活ができるのかと不安になります。
一番重要なのは、家族であり、地域社会ですよね。
人がいるから、地域社会が要るわけですが、
これが今崩壊しています。
家族が居間に集まっても、メールをやっていたり、
携帯電話をみたり。
パソコンを見たり、みんな外とコミュニケーションをしている状況です。
これでいいのかと思う。
危機的状況なんじゃないかと。
私も、本当にそう感じることがあります。
だれかと逢っていても、携帯のメールを気にしていたり。
やはり、目の前のかたに失礼ですし、なにより
そのかたとの時間をおざなりにしていることにほかなりません。
今、目の前のことをもっと大切にしようよ!と感じることがしばしばです。
今この瞬間を大事にしたいと、常々感じています。
(自戒もこめてですが・・・)
来年は人間力をもっと磨かないといけませんね