高校野球の部員が細菌性髄膜炎で亡くなったが、一番元気な世代が、聞いたことのない病気でなくなって非常にショックです。

細菌性髄膜炎はどんな病気か

発熱、激しい頭痛、悪寒(おかん)などが現れ、一般的に発症後24時間で病変はピークに達するので、早期診断、早期加療がポイントになります。


原因は何か

3カ月未満では大腸菌、B群連鎖球菌(れんさきゅうきん)、3カ月以降においてはインフルエンザ菌が多い。
成人では肺炎球菌、髄膜炎菌の頻度が高いとされています。

感染経路は、菌血症による血行性経路、中耳炎、副鼻腔炎などの隣り合う感染巣からの直接侵入、心、肺など他臓器の感染巣から血行性、脳外科手術後(脳室シャントほか)などの院内感染などがあげられます。

症状の現れ方

発病は急性発症で、激しい頭痛、悪寒、発熱(38~40℃)とともに項部(こうぶ)(うなじ)硬直などの髄膜刺激症状がみられます。発熱では高熱が持続します。
また、せん妄(錯覚や幻覚を伴う軽度の意識障害)などの意識障害、脳神経症状も現れます。

検査と診断

 血液検査で赤沈の亢進、白血球増加を示します。また、腰椎穿刺による髄液検査を行います。髄液所見は圧の上昇、混濁、時に膿性、蛋白は増加、糖の著明な低下(髄液糖/血糖値比が0・3以下)がみられ、急性期の髄液細胞は多核白血球(桿状(かんじょう)、好中球(こうちゅうきゅう))がみられます。
経過とともにリンパ球、単球に置き換わります。CT、MRIでは、脳浮腫や血管炎による脳硬塞(のうこうそく)、膿瘍(のうよう)、水頭症などを起こすことがあります。
 髄液から菌が証明されれば診断は確定的であり、まず髄液沈渣(ちんさ)の塗抹標本(グラム染色)において起炎菌の迅速な検出が重要とされています。
培養、同定(突き止めること)および抗生剤感受性のテストが必要になります。また、迅速診断として、髄液、血清を用いた主要菌の菌体成分に対するラテックス凝集法などが一般化しています。


治療の方法
 急性期には発熱、激しい頭痛に悩まされることが多く、適切な抗菌薬の投与が望まれます。体温、脈拍、血圧、呼吸などのバイタルサインの監視が行われ、鎮痛・解熱薬も投与されます。
 起因菌が同定されるまでは、第3世代セフェム剤(セフトリアキソン、あるいはセフォタキシム)にアンピシリンを併用します。投与量は1日それぞれ4~6g(成人)で、点滴投与となります。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、ペニシリン耐性(たいせい)肺炎球菌などが増えているので、前者にはバンコマイシン、後者に対してはカルベニンなどが用いられます。
 このほか、脳圧降下薬(グリセロール、マンニトール)、抗けいれん薬、鎮痛・解熱薬の投与が行われます。
細菌性髄膜炎に気づいたらどうする
急性発症で、発熱、激しい頭痛、悪寒などがみられる場合には、この病気が疑われます。
緊急に神経内科、内科、小児科を受診し、入院も考慮しなければいけません。


熱がでたら注意しましょう。