ファイナンシャル・プランナーとして有料相談を受けていると「老後の必要資金」についてのご相談が一番多い。

そのときの質問項目として、私が第1番に伺うのは「終(つい)の棲家」をどうなさるご希望か?です。


ご夫婦としての現在でも、また将来どちらかの方がお一人になったときでも、ご自分の生涯の最終段階を迎えるときをどう過ごすのか?という事です。


生まれる時人は、自分の意思を働かせる事はできませんが、人生の卒業期をどう過ごすのか、どういう状態でこの世を去ってゆくのかについては、自分で企画立案することは可能です。


人生の終末期の一番大きな課題が、住まいの形態によって変わる 介護であり、医療であり、看取ってくれる人だと思います。年配の妻がやきもきするほどには夫は「老年期の生活には無関心」な方が多く(女房が自分を看てくれるから安心)、相談の場に一緒に来ていただくだけでも大変です。



通常夫より若い奥様は、夫を看取った上で、今度は自分の最後を企画しなければなりません。お子様に看ていただきたいとお考えの奥様は、お嬢様や、ご子息様の配偶者との人間関係も良好にしておく必要があるでしょう。



最近のご相談に「二世帯住宅」を建て、ご子息夫婦とご自分たちご夫婦でおすまいの奥様が見えました。


ご自分たちの老後を看てもらう約束で、土地の購入費+建築費の半分を頭金にして親御さんが支払い、父と息子の共有名義にしてローンの返済はご子息がなさって数年経過。


収入が下がり、子供も産まれ、ローンの返済だけでも大変、親御さんの老後までは看られないとご子息にいわれたとの事。ご主人は楽観的だが奥様は、夫の死後自分はどうなる?ということです。


弁護士・税理士さんとも連携していろいろ工夫しているところですが、二世帯住宅の共有名義は難しい問題を孕んでいます。


私事で恐縮ですが、我が家の二人の男子はそれぞれ結婚し、私は今三軒茶屋の駅から5分のところにある9階建て約100世帯マンションの一戸(約65平米)に一人住まいしています。長男は妻と一緒に自営業(歯科医の妻は重要な戦力)、次男は会社員で転勤族です。


お客様のご依頼もあって、田園都市線沿線を始め各地の「介護付有料老人ホーム」を見学していますが、当然ながら自分の「終の棲家」探しでもあります。


今後の景気対策の一環として「高齢者の介護付住まい」にこそ国家の資金が投入されるべく、国民運動にもしてゆきたい心境です(お金のバラマキ不評で内閣支持率低下)。


近 美枝子