公園に行くと、遠くから猫さん達の争うような声…そう。
恋の季節です。
目の前に大きな茶トラ猫さん2匹と黒猫さんが出てきました。
逃げたり追っかけたり…。
…と、思ったら黒猫さんは薄らハゲちゃんじゃないか。
それにピッタリくっついてくる茶トラ♂君。
どうやら、薄らハゲちゃんを気に入っているよう。
薄らハゲちゃんは私の存在に気づき、一応挨拶に来てくれたようです。
「今ね、繁殖期で寝不足なの…。」
茶トラ♂は唸りながらこっちを見ていますが、人間の私には近づけないよう。
「誰だよ…お前、俺の可愛いコちゃんを横取りするなよ…」
近くにはグレーちゃんもいましたが、繁殖スイッチが入っていなさそうです。
「俺、そういうの興味ないっす。」
でも、背後に見知らぬオスが来るのは嫌らしい。
「どっかいけ、こっち来んな、シャーするど。」
薄らハゲちゃんがそんな男を気に入ったのかわかりませんが、何となく悪くない雰囲気なのか…至る所でオスが乗りかけては離れる…。
「うーん…」「まだか?」
「うーん…」「まだなのか?」
「そろそろいいだろ?」
薄らハゲちゃんもクネクネして気分が高揚しているようです。
タイミングを待ち続ける茶トラ。
薄らハゲちゃんは寝るように丸まったり、身体を舐めたり…。
「うーん…」 薄らハゲ待ち…。
公園にはたくさんの猫さんがいるのに、繁殖期でもそういうフェロモンを出さない♀や興味のない♂も多いのか…他の猫はゴロゴロしています。
「あたしはいいや…」
時折聞こえる交尾後のメスの叫び声にビックリしてあたりをキョロキョロする部外者の猫さんたちが笑える。
薄らハゲちゃんのそんなところは見たくない…と思いつつコッソリ。
ヒャァァー。
首筋を噛まれて、乗っかられてるー。
「あ、よいしょー」
オスのトゲトゲペニスを抜くときの強烈な痛さに薄らハゲちゃんの叫び声が公園中に響き渡る…。
これで生殖成功しているのかな?
メス猫はこの繁殖期で何度も交尾していろんな父の子を産むことが出来るらしいから、どんな色の子が誕生するのかが気になりますね。
しかし、薄らハゲちゃんがどっかの小僧に取られたような感覚がちょっと切ないです。