● ドル建て保険の加入に迷ったら、解約返戻金の欄をチェックしよう
こんばんは、木村久美です。ご相談を受けられる方から、すでにお持ちの商品について、たずねられることがあります。
なかでも多いのが、ドル建て保険です。
無料のマネーセミナーや、銀行の窓口で、すすめられるケースが多いようです。
ドル建て保険は、名前のとおり、ドルで運用します。
これからの時代、外貨で運用することは、とっても大切です。
金利が、円よりも高いため、増える効果が期待できます。
では、ドル建て保険で運用すると、どれほど増えてくれるのか?
じっさいに販売されている商品で、検証してみたいと思います。
人気商品のひとつに、メットライフ生命の、ドルスマートがあります。
https://www.metlife.co.jp/lf1/bhp400/index.html
パンフレットを見ると、このように書かれています。
「最低保証積立利率 年3.00%」
定期預金の金利が0.002%ですから、1500倍の利率です。
魅力的に感じるのではないでしょうか。
しかし!
3%が魅力的だから、という理由で、決めてはいけませんよ。^^
注目すべきなのは、パンフレットの、解約返戻金の欄です。
40歳女性の、10年払込の、事例が載っています。
https://www.metlife.co.jp/lf1/bhp400/index.html
保険料は、年払いで4057.80ドルです。
支払い総額は、40578ドルです。
では、解約返戻金は、10年後に、いくらになっているのでしょうか?
https://www.metlife.co.jp/lf1/bhp400/index.html
39794ドルです。
ん?増えるどころか、元本割れしています(汗)
では、15年後を見てみましょう。
44437ドルです。
15年という年数のわりに、増え方がイマイチだと思いませんか?
25年後をみると、55521ドルです。
ようやく増えてくれたな、という感じです。
ただ、計算してみると、わかります。
3%で増えていないということに。
それなら、73646ドルになっていないと、おかしいのです。
しかし、実際の受取額は、55521ドルです。
差額がいくらになるのか、わかりやすく、円に換算してみましょう。
ナント、194万円です。
さて、194万円は、どこにいったのでしょうか?
死亡保障などの経費として、保険会社が、もっていったわけです。
ドルスマートは、もし、契約してすぐにお亡くなりになったとしても、10万ドルが保証されています。円にすると、1000万円以上です。
これだけの保障が備わっているわけですから、どうしても、経費が高くなってしまうのです。
このことから、保険で貯蓄をすると、効率が悪くなることがわかります。
言い換えると、純粋にドルで運用すれば、増えてくれるということです。