今日の日経ビジネスオンラインの記事より

失敗を待つマスメディアの監視下
システム一本化を始める三菱東京UFJ銀行

私もシステム関連の報道(特に一般紙やテレビ)については

常々不満を感じていました。

「何も分かっていないのに、したり顔で評論するな!」と。

東京三菱のシステム開発体制は私が現役だったころから有名で、

きっと今回も万全の手を打っていると推察されるのに・・・・

ある説明会で、東京三菱UFJの常務がこう言ったそうです。

以下引用です。

=========================

「3年前、巷ではどちらのシステムを選択すべきだったのか、と

話題になりましたが、今は経営として一つひとつの物事を決め、

前に進めていく時期です。本日公表します情報に基づいて

システム統合の安全性を皆さんに判断してほしいと思います。

時計を戻して過去を議論するのではなく、将来の議論をして

いただけるようお願いします」

=========================

その後で詳細なリスクマネジメントの解説があったそう。

しかし、その結果をまた記事から引用すると

=========================

この説明会には一般紙の記者も参加しており、彼らからは

「専門用語を並べ立て煙に巻こうとしている」と不評を買って

しまった。ITの専門家でないと確かに分かりにくかったかも

しれないが、そもそも専門家向けの説明会だったのだから

仕方がない。発表内容を理解できなかったためか、あるいは

何らかの信念を貫こうとするためか、質疑応答の時に一般紙

から出たのは、「旧UFJ銀行のシステムを採用していたら経費

にどのくらい差が出たか」「畔柳信雄頭取がビジネス誌で旧

UFJ銀行の情報系システムが劣っているかのような発言をして

いたが本当にそうなのか」といった「時計を戻して過去を議論」

する質問であった。

=========================

システム開発では「分からないことに謙虚になれない人たち」とも

お付き合いする必要があるようですね。大変なことですが。

それに対して、畔柳頭取のとった行動は正にコーチ型マネージャーの

見本です。

=========================

最盛期6000人を数えた開発チームを約200に分け、それぞれの

チームリーダーの名前と経歴について畔柳頭取が自ら確認し、

何かあった時は畔柳氏が自らチームリーダーに電話をかけられる

体制を敷いた。

=========================

チームリーダー達は嬉しかったでしょうね。何があっても頭取が

自分を見ていてくれる。メディアの逆風もなんのそのの気持ちに

なったのではないでしょうか。

本番まであと少し。

システム担当の皆様、頑張ってください。心より応援します!