お久しぶりです!

修士2年のKEYです。

 

寒さが日増しに厳しくなり、冬の訪れを感じる季節となりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?私は研究室での作業を暖かいコーヒーとともに進めています。冷え込む日々が続きますので、どうぞお体に気をつけてお過ごしください。

 

 

さて、今回は研究室の雑誌会で発表した論文について紹介します。

 

 

今回ご紹介するのは、『Supramolecular scaffold–directed two-dimensional assembly of pentacene into a configuration to facilitate singlet fission』というタイトルの論文です。

 

▪️論文のハイライト

π電子系からなる二次元(2D)集合体は、その次元性から生じるから、幅広い分野で注目を集めています。しかし、分子が自然に2D構造に集合することは稀であり、そのほどんどが特製の実験・製造技術によって達成されてきました。

 

本研究の最大の成果は、アセン分子を三脚型トリプチセン骨格で挟み込んだ分子デザインにより、低コストかつ特製の設備に頼ることなく期待通りの2D構造を実現した点にあります。

 

また、本論文中に作製した結晶は、ペンタセン発色団の2D配列により高速かつ効率的なSFを示し、2D構造秩序と薄膜としての妥当なSF性能の両方を示すペンタセン集合体の構築に成功しました。

 

▪️個人的な感想

この論文を読んで、2D構造実現のために三脚型トリプチセン骨格を採用した着眼点に加えて、直径サイズがトリプチセン骨格を上回るペンタセンが規則正しく整列したことに驚きました。今後は、"あり得ない"と感じたことも疑いの目を持ち検討を重ねていきたいと思いました。

 

以上、KEYの論文紹介でした。

最後までご覧いただきありがとうございました !