今回はハチ関連の記事をちょっとお休み。
趣向を変えて生き物の体色について・・・
そう、体毛の発現遺伝子についてになります。
皆さんネコに三毛猫がいますよね。
三毛猫ってほとんどというか、染色体的には全部♀ということは有名ですよね。
三毛猫の体色には
◎三毛(ぶち三毛、黒三毛)
◎トビ三毛
◎シマ三毛(キジ三毛)
◎銀三毛・青三毛
があるといわれています。
それら三毛猫は幸運を招くということが古来から信じられていて、特にその♂は希少性のために珍重されていたのが事実
遺伝的な解明は1960年代に判明したのですが、経験的に古来より三毛の♂が少ない実態は知られていたということになります。
三毛猫( =三毛の体毛)はその体毛の色発現遺伝子が♀の性別を決定づけるX染色体にしか乗っていないことが理由になります。
ネコの性染色体は19対ありその中の2本の染色体で決定します。
(2本というのは人間と同じですね)
ですのでネコの体色は伴性遺伝ということになりますね。
ネコの毛色は基本的に黒と赤(明るい茶)の2色しかないんだそうです。
白は常染色体にあるので、♂でも♀でも持っているということになります。
もう一度整理しますと
染色体の組み合わせが「XX」になると♀ 「XY」になると♂
そして色の発現の遺伝子がXにしか乗っていません。
ということは色は2色ですから
黒のX + 茶のX の組み合わせで、かつ常染色体の白が発現すると 三毛になる
ですが、Yには色の遺伝子が乗らないので
黒のX + Y の場合 黒になるか 白黒のぶち (もちろん茶は出ません)の♂
逆もしかりで
茶のX + Y の場合 茶になるか 白茶のぶち (もちろん黒は出ません)の♂
になります。
ちなみに
黒のX + 黒のXの場合 黒になるか 白黒のぶちの♀
茶のX + 茶のXの場合 茶になるか 白茶のぶちの♀
になるのかな?
間違っていたら教えてください。
ちなみに
母猫「茶」 茶X + 茶X
と
父猫「白黒ぶち」 黒X + Y
の間には
三毛♀
「黒or茶or白黒or白茶」の♂♀が出現することになります。
では、なぜ♂の三毛猫が希少ではあれども出現するのか?
Y に偶然色の遺伝子が乗った??? ぶっぶ~~~ NOです。
実は、1対である染色体が XXYになった場合に ♂の体型に三毛の毛色が乗る ということが起きるのですが。。。
多くは、繁殖能力がないんだそうです。
ちなみにこの染色体異常の症状はクラインフェルター症候群といい、
ネコでは3万匹に1匹くらいという出現率なんだそうです。
こういった体色の発現を染色体という考え方で理論にしたのが
あのメンデルです、メンデルの法則。。。の復習のような記事になりましたね^^
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<ここから野鳥の写真>
今年もハチクマを撮影できました。
このハチクマの撮影は、養蜂家の方にしっかりと確認許可を取り
観察する前日にメールで確認してブラインドの設置の許可を得て撮影をしています。
当然、養蜂家の方の敷地にての撮影になりますので
くれぐれも、安易に真似されて養蜂家の方とトラブルにならない様にお気を付けください。
この場所は、問い合わせいただきましてもお答えできませんのでご容赦ください。
今回は『ハチクマ♂淡色型』
首の襟元から腹部にかけては白色
尾の先端のバンドは黒い帯
光彩は暗褐色
顔の部分はグレイのうろこ状
よってハチクマ♂淡色型
と推定しました。
♂の淡色型を見たのは初めてでした。
詳しい人の話によると、ハチクマの♂の淡色型はかなり珍しいようです。
きっと羽色を決定する遺伝子がX染色体にしかないのかも。。。
まあ、↑記事にも記しましたが、
ハチクマの羽色の色調発現システムも染色体のどちらに色の遺伝子が乗っているのかで決定するという仕組みになっているのかもしれませんね。
まさか、三毛猫♂のように繁殖能力がないなんて・・・ことはないことを祈りますが・・・
まあ、ネコ記事は書きましたが、ことハチクマに関しては正しい学術的なことはわかりません。
淡色型♂は貴重なようですので、撮影できて感激^^した私がいる ということは確かなようです。
タカ目タカ科
学名 Perinis ptilorhyncus
和名 ハチクマ
英名 Oriental Honey Buzzard
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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。
今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。



