青少年保護育成条例というのがほぼ全国都道府県にあります(うる覚えですが確か一つだけなかったような)。

例えば大作府を見ましょう。
そこで,
青少年とは
「18歳未満の者(婚姻により成年に達したものとみなされる者を除く。)をいう。」

とされています。

18歳未満でも,婚姻すると青少年ではなくなるわけですね。
そうすると,16歳で結婚(女性は16歳結婚が可能),17歳で離婚したら,青少年に戻るのか?

こんな疑問があるサイトにあって,生活しているといろんなことが問題になるものだと感心しました。

解釈としては「青少年に戻る」ということも可能でしょうが,私は「青少年に戻らない」と考えます。

民法753条は(婚姻による成年擬制)として
「未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。」としています。

条例案おそらくはこの規定を意識して作っているわけです。

そうだとすれば,条例解釈にあたってもやはり民法の規定の趣旨を考える必要がある。
では,民法753条がなぜこのような規定を作ったか。

未成年者は,親の財産的,身分的管理を受けます。
しかし,結婚できるのに親の管理を受けたのでは婚姻の独立性を害します。
そこで,婚姻した人の婚姻関係の独立性を尊重するため
に規定されました。

そして,民法753条は,離婚しても,未成年とは扱わない趣旨であると解されています。
その背後には,一度結婚して,経済的にも性的にも一人前を扱われたのだから,未成年と扱って親の保護の下に置く必要はない,という考えがあります。

さて,民法753条は,基本的に公法関係には適用がないとされています。
それは,先ほど述べたように,婚姻の独立性を趣旨としているので,婚姻の独立性と関係ない公法関係例えば,年齢で権利を一律に定めている選挙法や,飲酒喫煙の禁止などには無関係と考えられるからです。

さて,青少年保護育成条例は,公法と思われますので,民法753条と同様に適用がないか。
私は,条例は公法であるが,民法753条と同様に解するべきと考えます。

青少年保護育成条例が,婚姻関係にあるものを除くとしたのは,婚姻して,身分的経済的独立性を有する主体と扱われているのに,性的関係などについて自由な判断を尊重せず規制するのは問題だと考えたからだと思われます。
これは,明らかに民法753条を意識したものだと思います。

つまり,青少年は判断能力が一人前でないから保護するけど,婚姻関係にある人は,性的にも,経済的にも一人前になったのだからその判断に委ねますという趣旨でしょう。

だとすれば,民法753条と同様に,婚姻解消後も,もはや未成年ではない,つまり青少年ではないとするのが条例の趣旨だと思うのです。青少年保護育成条例は,青少年が未成熟であるから保護するというものですから,

いろいろいったり期待してわかりにくいかもしれませんが,ちょっと思ったことです。

ところで,最近,経済と関係ない記事が多くなってきて趣旨から外れているなあと反省しています。

民法(婚姻適齢)
第731条  男は、十八歳に、女は、十六歳にならなければ、婚姻をすることができない。

大阪府青少年保護育成条例の附則
「青少年が健やかに育つことは、府民すべての願いである。われわれは、青少年自らが、たくましい自立の力、やさしい心、豊かな創造性を身につけて、互いに助けあい、社会の発展と人類の幸福に貢献する人間に成長することを心から希望し、期待する。
同時に、青少年を取り巻く環境が大きく変化する中で、彼らをささえ、みちびくことは、社会全体の責務であることを改めて自覚するものである。
われわれは、大阪の誇る自由と進取の伝統を大切にしつつ、府民のすべてが、それぞれの立場で心身ともに健やかな青少年を育成することを努力したい。
ここに新たな決意をもって、この条例を制定する。」

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