たまには自動車保険の話など
最近は新しいギターに夢中で、すっかりPCの前から遠ざかってる横浜のFPひろです(^^;
さて、今回は同じ保険でもいつもと趣を変えて、自動車保険の話でも。
知ってる人は知ってる話ですが、僕の以前の仕事は自動車販売。
12年間現場の最前線にいました。
その経験を踏まえていきなり結論。
自動車事故は万が一じゃない。
保険って基本的に万が一に備える目的で加入するものって思ってますよね?
もちろんその認識で間違いはありません。
が、万が一って何?って定義は実はあいまいじゃないですか。
そしてそもそもあまり起こらないことだと思ってる。
でもね、例えば自動車事故。
連休中にも悲惨な事故は結構ありましたよね。
でも、それはテレビ画面の向こうのことで、自分がその当事者になるって感覚は誰も持ってないと思います。
もちろん自分から事故を起こしたい人なんていません。
なので、その万が一をリアリティを持って想像できる人は少ないんでしょうね。
こないだから取り上げてる週刊ダイヤモンド。
いいかげん引っ張り過ぎかもしれませんが(^^;
その中にFPが集まって、各々保険設計をする企画がありました。
知人も参加してたりするので、ぶった切るのはちょっと心苦しいんですけど・・・
ひやかし気分でその設計とコンセプトを見てみました(笑)
でも・・・実際に自動車を使っている、保険事故を起こした事がある経験を持った人は少ないんだろうな~ってのが感想。
保険設計にリアリティが無いんですよね。
机上の空論
いわゆるメディア登場FPの得意技です(爆)
知識だけが先行し、実際の現場を経験してないことが丸わかり。
事故が日常起こるものという認識が乏しいし、日頃彼等が主張してる事との整合性も無し。
支離滅裂です。
ってところで、自動車保険のポイントでもいきましょうか(笑)
まず対人・対物、これは無制限が基本。
さしがにココを外す人はいませんでした(笑)
が、搭乗者傷害と人身傷害の区別がついてない人が意外に多い。
そして人身傷害の保障金額を上げても保険料に大きな差が無いからと、必要以上の保障にしている方も。
安いから大きな保障にするなんてナンセンスです。
車外担保は、別に傷害保険に入ってるからいらないって人もいましたけど、自動車保険に付帯できるなら、単独で家族分の傷害保険に加入するよりは自動車保険につけておいたほうが良いと思いますけどね。
友人知人を乗せる事が多いから搭傷をつけるとか、全く意味不明ww
身内ならいらないってコトですか?(爆)
また、一時金程度なら貯蓄で対応できるとか言ってる方も。
そもそも保険って、つまんないことで貯蓄を取り崩したくないから入るって一面もあるんですけどね。
貯蓄を推奨するのはこんな場合に使うからなのでしょうか?(爆)
車両保険
新車だからつけておくって人が多いみたいですね。
でも、新車のうちに事故したら必要で、時間が経過すれば不要なんでしょうか?
また、車は現金で購入し、万が一事故したら廃車にするので必要無いなんてツワモノも(爆)
その覚悟は潔いとは思いますが、一般消費者の参考になるとはとても思えません(笑)
エコノミーか一般車両か?はそれぞれの考え方で良いと思いますが、それ以外の担保範囲を細かく設定し直すのはよほど保障内容を理解していないと・・・
昨年の震災の教訓などないんでしょうか?
車両保険は水災の担保はしても津波は不担保です。生活必需品の車が被害にあって、保険がおりなかったことの経済的なダメージって相当だったはずなんですけど。
また、ほとんどの方が免責10万円と設定してましたね。
その10万円が苦も無く出せるなら良いでしょうけど・・・
ちなみに多くの保険会社の場合、対物免ゼロ特約っていって、対物保障と一緒に請求する場合は免責が無くなるしくみがあるんですよね。
免責設定するのは保険料を下げるためでしょ?要は無駄な支出をしたくないってコトじゃないですか。
ならばもっと実践的な方法を考えないと。
あと弁護士費用特約ね。
実際に事故をした相手が悪かった場合、示談がすんなり進まないケースなんてゴマンとあります。
例えばその筋の人とか、無保険の人とか。
無保険なんてそんなにいないと思ってる方、その認識は甘いですよ。意外と多いモンです。例えば大手の運送会社のトラックとかタクシー、こんなのと事故したらビンゴ!ですからね。
総じて言えるのは、そもそも事故なんてそうは起こらないといった前提にあるように思います。
先にも書いてますが、自動車販売の現場にいると、事故ったのぶつけたのイタズラされたのなんて毎日のように起こってますからね。
自動車事故なんて万が一じゃないですよ。普通に毎日身の周りのどこかで起こっていることです。
もちろん事故も何にも無い人だって多くいますけどね。
ただ、自分が事故を起こさないとか巻き込まれないなんて保証は無いですから。
100%完璧な保険設計なんて、生命保険だろうが損害保険だろうがありえません。
どうすればより使い勝手が良くなるのか?使用する前提の選択を間違うと、それこそ保険がムダな支出でしかなくなります。
ムダな支出を抑えてより良い経済環境をなんて言って選択したものが、実はムダだったなんてシャレにもなりません(爆)
それには現場で何が起こっているのかを良く理解しておかないと・・・
これは何冊本を読んだってわかりませんからね。
僕の話を聞いて、僕に保険を任せてくれるお客さんって、そのお金じゃ買えない経験ってのを買ってくれてるんだと思ってます。
幸か不幸か、お客さんの事故にも多く立ち会ってますし、自分自身も何度も保険のお世話になってますから。
当事者だからこそわかるってヤツですね(爆)