損得を測るのは金額だけじゃない
損得を測るのは金額だけではありませんよ。
こんにちは。横浜のFPひろです。
お金の話をしていると、よくみかけるのが金額の大小で損だの得だのと言う専門家。
これは住宅ローンしかり、保険しかりで、いくら払うかが損得の分かれ目としか考えられない、非常に視野の狭い見方です。
例えば・・・
月払で13万円の住宅ローンと8万円の住宅ローン。
月々で考えれば金額が少ない方がキャッシュフロー的にはベターですよね。
ところが、片や25年のローン、片や35年のローンとなると、話が違ってきます。
25年ローンの方が支払利息が少ないので当然総支払額も少ない。月々の支払い余力があるのなら、早くに返済が終わる方がおトクっていう論法です。
(ここでは金利選択などはちょっと置いておきます)
でもね・・・
こういった損得計算って、一見理にかなってるようですが、大事なところを置き去りにしてますよ。
住宅取得はあくまで手段じゃないですか。生活設計をする上での。
もちろん単純に欲しいって気持ちもあると思いますけど。
別に僕らは住宅ローンの返済のために働いてるんじゃありません。
楽しく快適に暮らしたくて働いてるんですよね。
人生において自分が大事にしている事っていくつかあると思います。
例えば趣味に生き甲斐を感じている人もいれば、家族で過ごす時間が何より大切だという人も。
何よりも贅沢をしている時間が幸せという人もいれば、通帳の残高を見て喜びを感じる人もいるかもしれません。社会貢献に生き甲斐を感じる人だっていますよね。
100人いれば、100通りの幸せの形ってものがあるんです。
何にプライオリティをおいて暮らすのかはその人それぞれ。
そしてそれらは打算的に損得で考えられなかったりします。いわゆるプライスレスってヤツですね。
暮らし全体のことを考えず、支払う金額だけに囚われて損だ得だと言うのはあまりにもナンセンス。
確かに短期間のローンで完済出来れば、支払うお金は少なくて済むかもしれませんが、そのために大事にしている何かをガマンするなんて、どれほどの意味があるんでしょう?
ここで大事なのは、自分がどう暮らしていくかであって、支払う金額の大小じゃないでしょ?
この手の専門家のやり方を見てると、住宅ローンを必死に返済させ、日常の生活はつまらん節約なんかさせて、どう見ても窮屈な暮らしぶりにしか見えないんですよね。
何がベターな選択なのかは、お客さん自身が考えて決める事。
専門家が行うのは、そのお客さんが望む暮らしの実現に対して、知識やノウハウを提供し、どのような選択をすればより良いのかを一緒に考、夢の実現のお手伝いをすることであって、こちらの価値観を押し付けることではありません。
知識やノウハウは活かし方次第です。
部分部分で見れば正しい知識でも、全体の整合性が取れてなきゃ全く意味はありません。
知識やノウハウも持つ者は、そこを忘れない様に気をつけなくてはですね。