よ~く考えよう~♪
こんにちは。横浜のFPひろです。
再三記事にしていますが、『医療保険不要論』というキーワードでの検索が多いです。
家計の厳しさから毎月の支出を少しでも減らしたいということなのでしょうね。
しかし、僕の記事は医療保険不要論に対する反論記事だったりするのですが。
ではこのキーワードで検索すると、他にどんな記事があるのでしょう?
なんて書くまでも無く、『医療保険は不要、その分を貯蓄するべきです』という記事が大半です。
そしてその様な記事を書くFPさんや自称保険のプロさん達は『支払った分の給付が受取れないから損だ』という説を展開しています。
しかし本当にそうなんでしょうか?
保険は損得で考えるものではない
何度もお伝えしてきていますね。
大体、月に何千円かの医療保険を止めて貯蓄をするといっても、果たしてどのくらいの貯蓄が出来るのでしょう?
僕のところには『上手に貯蓄が出来ない』という相談も結構来るんですが、医療保険を止めたとして、その分貯蓄が増えるかと言うと、実はなかなか目論みどおりには増えません。
貯金は三角、保険は四角
という言葉があります。
貯金は毎月の積立×経過期間ですから、コツコツと積み上げていかなければ一定の額には到達しません。
保険は加入と同時に決められた金額を受取る権利が発生します。
仮に1年後に病気で入院したとします。
医療保険分の毎月5千円を貯蓄に変えたとして、その時点で貯まったお金は6万円。
高額療養費があるといっても、最低限の自己負担分にすら届きませんね。
更に自己負担しなければならない諸々の支出がありますし、自営業だったり職業によっては収入も下がったり途絶えたりすることがあるわけです。
一方保険に加入していれば契約内容に応じた給付金が受取れますよね。
保険に入る意味はここにあります。
『最近は入院も短期化しているので』
という話も良く聞きますね。しかし、医療技術の向上で回復が早くなったということではありません。
病院の診療点数の問題で長期入院が出来なくなってきているという病院経営上の問題であり、完治せぬままに退院させられたり転院させられたりというケースも結構ありますよね。
統計ってそこまでデータになってませんから。
実際に入院や手術の給付をしてみればわかります。
高額療養費の制度があるって言ったって、ある程度まとまったお金は必要ですし。
『医療とか万が一の備えの為に貯金しましょう』
という話も良く聞きます。
貯蓄すること自体はとても大事ですし、異論はないのですが、せっかく貯蓄するならば万が一よりもっと違うことに使って欲しいと思いますし、『万が一のため』を目的に貯蓄している方なんてどれほどいらっしゃるんでしょう?とも思います。
だいたい貯蓄と保険はセットで考えるものであり、保険だけでも貯蓄だけでもダメなんですよ。
そもそも貯蓄って『コレは住宅購入の頭金、コレは教育費、コレは万が一の為』なんて色分けしてするものではありませんし、そうやって限りがある毎月の収入を分散して貯めてもそれぞれのパフォーマンスはかなり小さいものになってしまうでしょう。
僕は極端に保障をさげたり、不要と切り捨てる事がお客さんの為になるとは思えません。
確かにその場では減った支出に対して喜ばれるとは思いますが、 将来不測の事態になった場合はどうでしょうか?
お客さんが後悔するような事になっては何のためのアドバイスだったのかわかりませんからね。
何が起こっても影響が無いくらいのお金を準備できている方には不要かもしれませんが、資産形成中の方にとってはそうでは無くて、保障は必要なコストと考える必要があるんです。
貯蓄とのバランスを考えて準備しなくてはいけないんです。
笑ってしまうのは掛捨ての医療保険は無駄だから止めましょうといってる専門家さん達、結局勧めているのは掛捨てのネット生保だったり共済だったり・・・
矛盾しています。