一方的な見方ではかえって損しますよ | 保険屋FPひろのお金の教室

一方的な見方ではかえって損しますよ

こんにちは。横浜のFPひろです。


知恵袋の回答をいくつかチェックしていると、『なるほど』と思うような回答もあれば『ん?』と思うものもあり、たまに見てみると中々勉強になりますね。


最近は国内の典型的な生保レディまでFPの資格取るようになってきて、一応それらしい回答をしてたりしますし。


しかし!


典型的なポジショントークだったりするところが残念ですね。


知識的にも偏ってるというか、厳しい言い方すれば不完全だし。


あ!話は変わりますが、竹原さんから購入したマニュアル のお陰で検索からのアクセスが増えてます。


そこからのアクセスが多かった記事とも関連してますので、ちょっと注目してください。


まず、収入保障保険』について。


コレは死亡保険金を年金で支払う定期保険の一種で、最近の外資系やカタカナ系保険会社の死亡保障の主力となっている商品です。

この商品のメリットは、万が一の時に必要な生活費を『いつまでどれくらい』準備できるのかが分かり易く、且つ途中で更新なども無いので保険料が変わる(上がる)という心配も無い、必要保障額に合わせやすい合理的な保険商品です。

保障額は毎年逓減していきますが、考え方としては非常に理に適ってますし、普通の定期保険と比べると保険料も安いというメリットもあります。


さて、この商品に対して『年金で受取った場合は雑所得になるので所得税を払わなければならなくなるのでおススメできない』というビックリするような回答がありました。


『あ~こうやって反論処理しなさいと会社に教わったんだな』というのがバレバレです(笑)


そもそも収入保障保険の受取り方は年金払いだけではありません。

会社にもよりますが、年金払い、半年払い、4半期払い、2ヵ月毎、月払と選択できる上、始めから一括受取、また途中からの一括受取も可能だったりするんですよね。

一括受取にすると保険金額が下がるという方もいらっしゃいますが、それなら一括受取前提で保障設計すれば良いだけの話です。

それでも10年更新型の定期保険を減額しながら加入するよりは支払保険料総額は少なくて済みます。

第一、毎年減額なんて一般のお客さんはそんな面倒くさいことしませんから。


また、『終身保険は何十年も今の低い予定利率で固定してしまうので、貯蓄型の保険になど入るべきではない』という回答もありましたね。


終身保険に加入するのは、一生涯の保障を確保するという意味では悪くありませんよ。納める保険料より保険金額の方が高いですし。100%受取れる保険ですから。

ただ、デメリットとして、コレは保険と言う金融商品共通の問題ですが、インフレに対して対応が出来ないというところですね。つまり『今の500万円が将来の価値として500万円あるとは限らないという点です。


回答は一応もっともらしく聞こえるんですが、仮にインフレになったとしても絶対額としての保障額と保険料は変わらないわけですから、相対的にみて損をするという事はありません。


また、一時払や短期払いなどで支払った場合、銀行においておくよりは有利な貯蓄商品になったりもします。


だからと言って、別に普通の定期保険がダメだと言うお話をしているのではありません。


金融商品、特に保険の様に皆さんが何らかの形で加入するようなものの場合、一方向からの見方だけではいけませんよということを伝えたいだけです。


実際以前に『定期保険は本当に悪い商品ですか?』 という記事も書いてます。


要はどう考えるかの問題なので、例えば僕に典型的な国内生保の商品を勧めて来いと言われれば、それなりの話をしてお客さんになってもらうなんて事は簡単に出来ます。

でも、僕がしたいのはそんなつまらない事ではありません。


最近知恵袋の回答をあまりしなくなったのは、質問する側も回答する側も質が下がってきてる感じが強いからなんですね。

特に回答者のポジショントークは見てられません。


物事って必ず違った方向からの見方があって、どれが正しいのかという事は、それを必要とする当人の考え方次第ですし、それ以前に正しい知識はプロとして持っておかなくてはならないと思います。


特に金融商品は気をつけなければ、後でもれなく後悔がついてきます。


僕らFPの仕事は、お客さんがより良い判断が出来るようにガイドすることであって、こちら側の価値観を押し付けることではありませんから。


ちょっとひとり言になってしまいましたかね?


さて、10日水曜日は毎月恒例の


お金の事が良くわかる無料相談会


です。


18時半から2時間ほど

大崎ゲートシティのスターバックスでお待ちしておりますので、お時間がある方はぜひご参加ください。


堅苦しい雰囲気抜きで、お金に纏わる疑問にお答えいたします。