定期保険は本当に悪い商品ですか?―の補足 | 保険屋FPひろのお金の教室

定期保険は本当に悪い商品ですか?―の補足

前回の定期保険は本当に悪い商品ですか? の補足をしておきますね。


というか・・・実際に現場で私が当たった実例を上げてご説明をしてみようと思います。

その方がイメージしやすいですよね?


さて、保険の見直しなど行っていると、中にはかなり家計状況が厳しいご家庭もあります。

そのような場合、将来に対する家計の備えと現状のキャッシュフローの改善を同時に行わなければならない為、出来る限り支出を抑えるという方法を考えなければならない場合があります。


しかし、万が一の備えもしっかりしておかなければ、実際に入院や、あってはならない事が起こった場合、そのご家庭は経済的にどうにも出来なくなってしまいます。


保険は『毎月いくらかのお金を支出して、本当に困った時の為のまとまったお金を確保する』為の金融商品であり、お金にゆとりが無いご家庭こそ必要なものであると思います。(実は保険の使い方はそれだけでは無いのですがそれはまた別の機会に)

現金にゆとりがあれば保険に頼る事は必要ないのですから・・・


とは言え保険に支出できる予算は僅かしかない。


その様な状況で使うのには『定期保険』というのも有りだと思います。


今はあまり見かけなくなってしまいましたが、以前は保険期間5年という定期保険もありました。



私が以前ご提案した内容は、医療保険は10年定期、死亡保障は5年定期というものでした。余計な特約は一切つけません。全くシンプルな、最低限の保障設計です。


そのコンセプトは


5年後であればお子さんも小学校に入学し、奥様のパートでの収入増も期待できるので、その間にキャッシュフローと貯蓄計画をしっかり見直して、5年後の時点でもう一度じっくりお考え頂く。だから今回はまず小額で保障の確保をしておいてはいかが?・・・というものでした。


当然それまでの保険に比べても保険料の負担は少なく出来ますし、その差額を生活費として使うことで当座のキャッシュフローは僅かながら改善できます。


確かにその保険料は全額掛捨てとなりますが、小額である程度の保障を確保するという点では、少なくともそのご家庭にとって重要なことでした。


もちろん何も無ければ払った分が勿体無いという考え方も否定は出来ませんが、もし万が一が起こってしまっては取り返しがつかない場合もあるのです。

『大事なのは何か?』考え方はそれぞれといいましたが、この場合は『少ない予算で保障を確保する』というのが大事だったということですね。


『こうしなさい』とは言いません。『このような方法もありますよ』という選択肢の提示です。

場合によっては『県民共済』でも良いという事だってあります。


いくつかの選択肢の中で何を選ぶのかは当人次第です。

ただ、その選択肢にもそれぞれキチンと根拠があって、お客さんの意向にどれがマッチするのかを一緒に考える。それがプロの仕事だと思ってます。


一つの商品上のデメリットを指して『良くない』などと言うのは全くナンセンスです。

なぜなら、全ての保険商品にメリットもデメリットもあるのですから。


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