金利と利息の違い
住宅ローンに関して、以前も意識すべきところは「金利」ではなく「利息」であると書きました。
そもそも住宅ローンを借りる人にとって本当に気にしなければならないのは
借りるときの金利が何%かではなく、実際に支払う利息がいくらになるのか?
です。
金利の単位は「%」、利息の単位は「円」です。
実際に支払うのは「円」であるのに借り手もアドバイスする方も「%」の事ばかりですよね。
気にするべきところが少し違うような気がします。
ちょっと具体的に見てみましょう。
図は3500万円を35年で返済する場合、金利1%と3%でどう違うのかの比較です。
金利1%では毎月の返済額は98,800円で、その内元金は69,633円、利息は29,167円です。
それが金利3%になると毎月の返済額は4万円近く増えて、134,698円になります。
その際、元金と金利の割合はどのようになっているでしょうか?
利息だけを見れば3%は1%の3倍ですから金利と同じ様に3倍になっていますが、元金は逆に1%の時より2万円以上も少なくなっています。
一見支払額が多い方がより返済も多いと思われがちですが、実際には3%では1%より4万円多く支払いながら、元金の返済は2万円も少ない、つまり残高が減っていないという事になるんです。
利息は借入残高に比例しますので、元金が減っていけば利息も減ります。
金利は時間の経過とともに上がったり下がったりしますが、一方、借入残高は時間の経過とともに減っていく一方なんですよね。途中で残高が増えたりする事はありません。
という事は、表面的な金利だけではなく、その時々の借入残高も考慮した上で、支払利息がどのように変化するのかを考える事が大事なんです。
つづく