住宅ローン―前回の続き | 保険屋FPひろのお金の教室

住宅ローン―前回の続き

前回住宅ローンの話をしようと思ったのは、実はタイムリーに自分のお客さんからの相談があったからなのです。




実際はピンポイントに住宅ローンの話ではなくて、この不景気から収入がかなり減ってしまった為、保険を含めて家計全体の見直しの相談に乗ってもらいたいというものでした。




ちなみにご主人は一部上場の有名な会社の系列で、中堅にあたる社員さんです。






現在は分譲マンションを新築で購入し8年目になるのですが、デベロッパーに言われるがままに、提携銀行のローンを利用されていました。


変動金利だったのですが、金利優遇が○○%と8年前とは言え、ちょっと『?』って感じで、今の10年固定とさして変わらない金利だったので、借り換えしてみては?という事になりました。




ちょうど今住んでいる街は、現在ローンを組んでいる銀行、その他にも借り換えキャンペーンに力を入れている銀行の支店など結構あるので、いろいろ話を聴いて回るには良い条件が揃っています。




某都市銀行は借り換え優遇金利でかなり安くなりました。その他2行ほど行ってみましたが、いずれも条件は今と比べてだいぶ良くなります。


ちなみにその条件を元に、現在ローンを組んでいる銀行にも相談に行ってみたりすると、現在のキャンペーンに合わせた条件変更に応じてくれたりもします。




なんで?と言われると、銀行もこの景気で新たな安定した貸出先に困っている事が上げられます。


特に企業に対する事業資金の融資は、資金を必要とするところほどリスクが高い為、リテールにシフトしてリスクを減らしたいので個人客を囲い込みたいと言うのが本音でしょう。他行からの借り換えも積極的に相談に乗ってくれます。




また、これから住宅ローンを組む人は、住宅ローンにも交渉の余地があることは知っておいた方が良いと思います。




車や家電を買うときは皆さんあの手この手で値引き交渉をしますよね?


販売員や営業マンの言いなりに買うことは無いと思います。


実は住宅ローンも同じなんです。もちろん大幅なオマケはしてくれませんが、例えば、今回の様に同じ銀行での条件変更などもそうですし、他行との競合を伝えての微妙な(笑)金利下げの交渉は不可能ではありません。ダメなら条件の良いところにすれば済むだけの話なので、ダメもとで話してみるのも良いと思いますよ。




お客さんに話を戻すと、結果、今と比べて1%ほど金利が下がり、支払いも多少楽になりそうです。


ボーナス払いも組んでいたのですが、ボーナスも以前と比べると下がっているので、それも織り込んで結構内容には満足していただいてると思います。




公庫のステップなんて組んでいる方なら効果も大きいので、借り換えにチャレンジしてみる価値は高いと思いますよ。






良く変動金利は金利が上がったら大変と言いますが、仮に金利が急上昇しても支払いは5年間変わりませんし、支払額が上がったとしても1.25倍が上限です。すぐに支払いきれないような金額になるかの様に言うのはオカシイと思いますし、仮に金利が上昇し始めても対応は十分に可能です。




『もし金利が上がったら』というのは、保険屋が『もし明日死んだら、明日病気になったら』という脅し文句の様で(自分も保険屋ですけど)可能性はゼロではありませんが、あまり現実的ではないということですね。