久しぶりにひとり言―ある記事より
先日、とある誌面で『子供が生まれたら必要保障額が下がる』なんて記事を見つけてしまいました。
そんな話は初めて聞いたので、どういうことなのか思わず読んでみました。
20代後半から30代前半の子供が無い夫婦をモデルとしていましたが、それによると奥様が老齢年金を受け取る年齢までの生活費を考えると必要保障額は・・・とあり、子供が生まれると遺族年金が支給されるようになるので、その分保障を下げても良いというものでした。
なるほど、もし万が一があっても奥様が働く必要は無く、65歳までの生活費を保証しようと思えばその通りなのかもしれませんが、現実としてその様な考え方をする方って見たことありません。
まぁ一つの考え方とは言えますが、こんな人が本当にいたら、どれだけ奥さんLOVEって感じなんでしょ?
働かなくても一生困らせないと言う考え方自体は否定すべきものではありませんが。
しかし、若い夫婦にこのような保険設計をすると、一般的な収入からしても、保険料はかなり高額になってしまいます。日々の生活に対してどのように経済的な準備をするのかを考えるファイナンシャル・プランナーとしてはあまりにバランスが悪いと言わざるを得ません。
子の無い夫婦でお互いに万が一があったとして、よほど社会に適合できない場合を除けば働いて収入を得る事は十分可能ですから、実務としてはやはり『末子誕生の瞬間』が一番保障が必要ですし、そのように考えるのが一般的だと思います。
ビックリしたのはこの記事を書いたのは、名前は伏せておきますがCFP資格者であるということです。
CFPを受かっているのだから、それなりの知識は持ち合わせていることと思いますが、あまりに現実とかけ離れた考え方は、日頃どのようにお客さんにアドバイスしているのか疑問に思ってしまいます。
資格や肩書きでは判断するのは危険ですね。