メディアにはご用心
またまた新聞ネタで恐縮ですが、28日の新聞に
『年金運用黒字に転換』
という記事が載っていました。
ご覧になった方もいらっしゃると思います。
内容は「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」の2009年度四半期実績が過去最高の黒字であったという事です。
が、ここで疑問。
この見出しだとまるで今まで赤字であったかのように思われますが、GPIFは運用開始以来累計での赤字転落は1度もありません。年金積立金の運用は超長期ですから単年度で見た場合は赤字になる事もあります。確かに昨年・一昨年と運用成績は芳しくありませんでしたが、累計で見れば運用成績はそれほど悪くはありません。
この場合『転換』という表現を用いるのはどうかと思います。
また、年金コンサルタント@FP社労士伊藤 泰人さん が昨日の記事『年金額が「マクロ経済スライド」で減る?』 で書いてらっしゃいますが、そこでは『マクロ経済スライド』に対する誤解を指摘されていました。
法律や制度に関しては、表面的な知識として知っているのと、実務としてその法律や制度に直接関わりを持っているのとでは理解の仕方というのは全く違っていたりする事が多いですね。
新聞や雑誌などのメディアはかなり多くの方が読んでいますので、記事を書く側の責任というものはかなり重いのではないでしょうか?
ただ、新聞社などは間違いを指摘されても知らん顔する事が多いようですが・・・
(実際私の知り合いが〇〇新聞に記事の間違いを指摘しましたが、何の回答もよこさなかったそうです)
正しい情報を選択する『眼』をしっかり磨かなければなりませんね。