今日のひとり言
住宅購入の相談で
「頭金はいくら用意した方が良いのか」と言うのを良く見かけます。
よく見かけるFPの回答に「2割は用意しましょう」などとありますが、何故2割なのかお分かりになりますか?
実は頭金2割には何の根拠もありません。
その昔(まだ銀行金利が6%台の頃です)利用が多かった住宅金融公庫の借り入れが「物件購入価格の8割まで」というのに由来しているだけです。
ちなみに現在はフラット35などの公庫のローンも物件価格100%融資が受けられます。
つまりその様な回答をするFPは未だに以前の住宅ローンの考え方を引きずってるんですね。
これから住宅購入を考えている方で、賃貸にお住まいという条件であれば
「頭金を貯めるよりすぐに購入する」
という選択肢もあります。その間の家賃も返済に充てられるというメリットもありますし。
住宅購入価格に際して予算といえば「土地と建物で4000万円」といった具合に「住宅費=物件価格」と考えがちですが、本来は「頭金+借入元金+利息」です。
そして仮に頭金を貯めるための期間が5年あるとすればその間の家賃も負担しなければなりません。
ちなみに金利が上がると言われて久しいですが、現実には変動金利は5月から0.4%下がっています。
返済中に上がったら・・・という心配も分からなくは無いですが、いきなり倍になるような急上昇は考えにくいですし、利息の計算は「その時点の借入残高×金利」ですから、現在の低金利を活かす事が出来れば金利上昇もさほどリスクにはなり得ないと思います。
現在のフラット35の金利は3.2%前後ですが、変動金利2.475%で店頭金利優遇が1.2%つけば実際は1.275%で借り入れが出来ます。
将来金利は上がるかもしれませんが、元金は確実に減少していきます(増えることはありえません)
3年後に変動金利で3.2%を超えたら損と考える方が多いと思いますが、それまでに元金が多く返済できているのはどちらでしょうか?
金利が上がったらその時点で固定に替えても元金が少なくなった分その後の返済は楽だったりするんです。
金利の影響が強い借入当初に低金利を活かしてその後の金利上昇の影響を小さくするというのも一つの考え方です。頭金が貯まるまでに金利が上がってしまったら却って住宅購入のハードルが上がってしまったなんてことも考えられますので、即購入行動を起こすのも賢い選択のうちに入ると思いますよ。