いま、資産の有効活用の一つとして、賃貸用の戸建て
住宅に熱い視線が注がれています。
これまでの戸建て賃貸のような中古物件ではなく、
新築の賃貸目的の戸建て住宅です。
2009年版「土地白書」(国土交通省)によると、
戸建てに住みたいと願っている人は約80%で、
マンションなどの集合住宅がいいという世帯の約9倍にも達しています。
しかし厳しい経済環境の中、マイホームの取得が一層難しくなり、
賃貸入居者の意識も変わり始めているようです。
「先行き不安な時に、持ち家は足かせになる」
「無理して建ててローンに追われるより、現在の家賃より
少々高くても戸建てに住めるならそうやって人生を楽しみたい」。
こういった現実に対し、賃貸の供給戸数は、
アパート・マンションが95%以上なのに
戸建ての賃貸住宅は5%にも満たないという圧倒的な少なさ。
マイホーム購入に踏み切れないファミリー世帯を中心に、
戸建て賃貸に住みたいのに物件が不足している。
つまり需要の大きさに比して供給が小さすぎるという、
極端なアンバランスを招いているのが現状です。
住宅メーカーではここを商機と捉え、土地保有者へ向け
新しい資産運用商品として各社各様の個性的物件でアピールします。
「桧家ランデックス」の『プライムアセットNew』は、
入居者のライフスタイルに合わせて居住空間が変更可能。
3年前から発売している「ミサワホーム」の『ベルリード カシーヤ』は、
庭・ガレージ付きで1棟、約1,000万円。
また、平屋タイプで高齢者向け仕様の
『ベルリード カシーヤ ウィズ マザアズ』も販売。
さらに昨年10月には『ハイブリッド ホームプラス』という、
自宅部分と賃貸部分が併用した住宅を販売しています。
「ハイアス・アンド・カンパニー」は、“デザイナーズ戸建て賃貸”と銘打った
『ユニキューブ』を1棟740万円のローコストで販売。
他にも「大和ハウス」「タマホーム」「セキスイハウス」など、
大手から中小まで多数参入しています。
建てる側(オーナー)の最大のメリットは、
供給が過剰気味のアパート・マンション経営と比べ、
供給量が少ないぶん希少価値を生み、
借り手が見つかりやすく安定した家賃収入が見込める点。
また、必ず駐車場付きのため、駅から離れた立地でも入居者を獲得でき、
さらに同レベルのマンションより15%は高い家賃設定が可能な点、など。
住む側も、よほど快適なせいか、戸建て賃貸の平均入居期間は約11年と、
アパートなどの2倍強という人気ぶりです。
需要と供給のギャップが埋まるまで、
戸建て賃貸市場はさらに活況を呈することになりそうです。
※ 参考
国土交通省 http://www.mlit.go.jp/
桧家ランデックス http://www.primeasset.jp/
ミサワホーム http://www.misawa.co.jp/
ハイアス・アンド・カンパニー http://www.hyas.co.jp/
大和ハウス http://www.daiwahouse.co.jp/
日経産業新聞(2010年4月1日付/同4月22日付)
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