【再録】あの日あの時。私の3.11 | 自衛官のための保険の見直し方、iDeCo・NISAの始め方
【再録】あの日あの時。私の3.11


敬礼!家計防衛隊長 佐々木拓也です。




3.11。

運命の日。

ターニングポイント。



あの日のことは、今でも鮮明に憶えています。

今日は震災から5年。


過去記事の再アップになりますが、ぜひ御覧ください。


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ここに汚れた一冊のノートがあります。



これは震災発生時、私が持っていたノートです。

この震災当時のノートの記述を元に、あの日あの時を振り返ってみたいと思います。



3月11日、あの日あの時、私は陸上自衛隊多賀城駐屯地で勤務していました。


射撃による難聴で前日まで入院していた私ですが、転勤前の申し送りの資料を作るため、1週間ぶりに職場に顔を出していたのです。



金曜日の午後。

とても暖かい日で、昼下がりの眠い目をこすりながらパソコンのキーボードを叩いていたのを憶えています。



そして運命の1446。



いまだかつて経験したことのないような揺れに「やばい!やばい!」と叫びながら机の下にみんなで潜りました。

本当に命の危険を感じた時は体が勝手に動くものです。



揺れが収まった直後から、間髪入れずに全員が災害派遣の準備に取りかかりました。



間の悪いことに、その日は主力である第22普通科連隊のほとんどの隊員は、連隊の射撃競技会で隣町の利府町に行っていたのです。

今いる人員でやるしかない!



私は連隊本部に連絡要員として、上層部の指示を自分の中隊に伝令していました。

その合間を見て、妻に電話をかける。



何回かけても繋がらない。



1回・ダメ。


2回・・ダメ。


3回・・・繋がった!




「大丈夫か!?」

「とりあえず大丈夫!子供も回収したよ・・・」

電話は途切れました。




とりあえず妻と子供2人は無事らしいことを確認できたので、再び災害派遣の準備に専念。

突然降り出した雪の中、一刻も早く出動するために派遣準備を急いだのです。




その後、多賀城駐屯地も津波に呑まれ、私たちは隊舎の屋上から流されていく街を呆然と眺めることになります。

津波が来て、一旦落ち着いた頃、流れてきた車に人が乗っていないかを確かめるため、津波をかき分けていきました。

ノートはその時に津波に浸かりました。



実は妻は、多賀城のジャスコの1階で働いていました。


いつもなら午後も仕事をしているのですが、その日は子供の予防接種があり、午前中に仕事を終えて、子供を迎えにいったところでした。



そもそもは、前日に私が予防接種に連れて行くはずだったのですが、「退院したばかりで気乗りしない。」ということで、次の日に妻に行ってもらったのでした。

本当に運が良かったと思います。



妻の働いていた多賀城のジャスコは津波に呑まれました。妻の働いていた1階のフロアはもちろん、2階まで来たようです。



もしも妻がその日もいつも通り午後までの勤務だったら・・・


もしもその日仕事が休みで、子供達と海辺の公園に遊びにいっていたら・・・


もしも・・・


もしも・・・



考え始めればキリがありませんが、とにかく運良く生き延びました。



ほんの少しのタイミングのずれで。

ほんの少しの行動の違いで。

本当に紙一重の違いで、命がなかったかもしれなかった。




その後「何のためにあるんだ?」と言われ続け、開かずの門だった東門から22連隊の主力は帰ってきて、私はその日の夜、気仙沼に出動。



家族とは最初の電話以来連絡が通じず、どこにいて何をしているかも分からない状態が続きました。

再び家族に会えたのは、3月16日。震災から5日後のことでした。




その時の気持ちがメモに残されていました。



あの日のことは忘れません。



妻は小さな2人の子を抱え、しかもお腹に3人目の子供がいる状態での逃避行でした。

本当に大変だったと思います。

子供達をよく守ってくれたと思います。



自衛官という仕事は、たくさんの国民を守るのと引き換えに、一番守りたい人のそばにはいてあげられない仕事です。

だからこそ、私は何でもない平和な今この瞬間を家族と大切に生きて欲しい。

それは私が自衛官として実際に経験したからこそ、強く伝えたいことです。

そのために私はFPになったのですから。



私たちにできることは、忘れないこと。

その上で、今を生かされた命を精一杯使い切ること。

私の使命は、そのためのお手伝いをすることです。



亡くなられた多くの方々に黙祷。

そして、あの状況をどうにかしようと生きたすべての人に感謝。

生かされた命。

私はどう使う?

あなたはどう活かす?



まずはあなたが不安なく、精一杯生きるための知恵を手に入れましょう。全てはここからです。



自衛官の家計を守る!
家計防衛隊長 佐々木拓也でした。
敬礼!