お客様は売り込みなんて勘弁と思っている
忙しい9月もあと1週間となりました。今週はお客様のマイホームの引き渡しが2件あります。
無事にお客様に引き渡しが終わるよう銀行で行われる住宅ローンの金銭消費貸借契約に同席していました。
月曜日の本審査ならびに金銭消費貸借契約がありますので同席することになっています。
はっきり言って私が同席しようとしまいとさしたる影響はありません。ですがお客様からすれば初めてのマイホームです。
金銭消費貸借契約がなんて『What?』な状態です。人間は本能で知らないものは不安を感じる生き物です。その不安を少しでも和らげるために同席するのです。
よく考えれば開業当時はこんなことしてなかったし、頼まれることもありませんでした。むしろ相談のお客様なんていなかったというのが本当の話です。
保険しか売れなかったのは本当に悔しかった。自分がFPになったのは売り込みをするためではなく、お客様から相談を受けてその対価として相談料をもらえるFPになりたかったからです。
それがここ3年くらいで急激に変化して今や保険の収入より相談料の方が圧倒的に多いFPになりました。
これこそが私が望むべきFPの姿でした。今はまだ5合目にきたばかりです。ここから本格的に相談FPとして成長するために過去の失敗を省みることにしてみます。
題して相談FPに変化できたのは『3つのこと』を変えたからです。その3つとは何かを反省を含めて考えたいと思います。
これは経営者だからではなくサラリーマンでの使える話だと思います。ご参考になれば。
変化その1 コインの表と裏を理解する
相談ではなく保険を売ることがメインだった頃、ずっと悩んでいました。こんなはずではないのに、販売ではなく相談で料金がいただけるFPになりたいのにと思っていました。
そうなれるべきかなり勉強したし本も読んできました。どんな本を読んでいたかといえばこんな感じです。今でも自分への戒めのために本棚に置いています。
そうなのです。金融の知識だけ勉強していたのです。だからダメだったのです。もちろんFPなので知識なんてあって当たり前です。
お客様が要求しているのはそれ『だけ』ではないのです。
以前の私はお客様に知識を教えればいいと思っていました。つまり自分よがりの知識の販売FPでした。保険から知識に販売商品を変えただけでした。
だからいくら勉強しようともたくさん相談は受けるけれどもお金を払ってまで相談しようという方は残念ながらいませんでした。
手を変え、品を変えやってみましたが全くダメで仕方なく保険はなんとか売れるのでそれでなんとか生活していました。
ちなみに今読んでいる本はといえば様々ですがこんな感じです。
なぜ本の種類が変わることが大事なのかはこの後の転機を読むとわかります。
客観的視点を身に付けろ
そんな私にも転機がやってきます。そう『人との出会いでしか運命は変わらない』と言うやつです。
そこではっきり言われました。『何やってるの?そんなので食べれるわけないよ。』と。はっきりってショックでした。ですがこう言われました。
大事なことは客観的視点を身につけることだ。主観的ではなく客観的に物事を見る訓練をしないとダメだと言われたのです。
そういえばその頃よく言われていたのは『永野さんのいうことはよくわかる。その通りだと思う。でも、私は・・・』です。
つまり私が言っていたのは一般論であり、お客様の求めていたのは『私ならではの幸せ』なのです。それには『私』を理解できないと、もっといえば人間を理解していないと相談業務はできないということになります。
それからです。次のことを考えるようにしていき習慣にしていきました。簡単にいえば『私を捨てる』ということです。
1、お客様には今、何が起こっているのか?
2、それによってお客様の感情はどうなっているのか
3、どうなればお客様のハッピーシナリオなのか
4、それはWINーWINの関係なのか
5、happyシナリオにするためには何をすればいいのか
ここに『私』という概念は一切ありません。主語を『お客様』にして次に『私たち』または『他の人』にしたのです。
まるであの有名な本『7つの習慣』と同じです。自分の考えという表を捨ててお客様固有の考えという裏を見るように変えたのです。
その結果、お客様に苦悩や痛みや羨望、願望といった目に見えないものをおぼろげながら見えるようになってきました。
ブログやHPの内容にも変化が出てきました。その結果保険の見直し依頼から本格的なマネー相談へと変わっていき、今のマイホーム購入相談に変わっていきました。
それにより販売より相談での収入が大幅に増えて今では逆転するようになり、紹介やリピートに支えられているのが今日の私なのです。
副次的効果
実はこの効果は仕事だけではありませんでした。人間関係にも大きく出ているのですが1番大きな変化は映画鑑賞です。
実は大学まで映画を見るのが好きだったのですがよく理解できない映画がありました。それは『名作』と言われるものです。
何が面白いのかわからない映画、例えば『カサブランカ』などは2度見ましたがさっぱりわかりませんでした。
それを改めて見ると『素晴らしい!!』と感じるわけです。こんないい映画を理解できなかったのかと思えば、そりゃ相談なんてこないなと思うしかありませんでした。
読書もそうです。松本清張作『点と線』や遠藤周作の『沈黙』なども心の動きなどが理解できるようになったのでゾクゾクするほど『楽しい』のです。
特に『点と線』は中学生の頃に読んだ時には推理小説扱いでしたが今読むと人間の情念を読み取ることができ、松本清張が書きたかったことの一旦が覗けるようになってきました。
私とあなたという裏表。私を捨てることによって見えるものがあるという世界を人との出会いによって教えれらました。
それと同時に大事な財産を手に入れた気分です。
人間は1人ではいきていけません。人に囲まれた暮らしをするには他人の『感情』と生き方を『尊重する』ことが何よりも大事です。
客観的視点をベースに1番人生が変わったのは私でしょうし、お客様にも分けることができています。
こうして少しづつ相談FPへの道へ変化していきました。次はパート2は『時間を制する』です。
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人生は人の出会いでしか変われない
永野FPオフィス FP永野 修
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