こんばんは、大峠です。

 

また久々の投稿ですが、2023年に行った食品価格の実測結果を発表します。

 

この指数をどうやって算出しているかをもう一度書いておきますね。

私が庶民の必須食材だと考えている13品目について、毎週同じスーパーで価格を記録していきます。2023年1月2週の価格を100として、品目ごとに指数化して集計します。その週の13品目の平均値を、食品価格指数として毎週推移を記録しました。

 

それが上のグラフです。12月4週は、年末価格的な要素もあったと思いますが、「117.1」となりました。1年でこんなに上がるとは…

 

品目別の1月2週と12月4週の価格を見てみましょう。

 

 

玉ねぎが2倍になっています。元が安すぎたとも言えますが、そういう商品の値上げは、店全体として仕入れ価格の上昇を吸収しきれなくなっていることの表れのように感じます。食用油は安くなっているように見えますが、元々は頻繁に298円になるセールがあり、438円で買うことはなかったのですが、常時399円になり実質的には値上げです。肉類は毎週入れ替わりでセール品目が変わるため、単純な比較はできませんが、この店ではあまり上がっていません。焼酎は途中で置いている銘柄が変わったことにより安くなりました。

 

とにかく食品価格は継続的に上がっていったというのが2023年の実感ですね。

庶民的な品目ほど薄利で販売されているでしょうから、インフレや円安による原材料価格の上昇の影響が大きいのかも知れません。

 

さて、この調査はもう行っていません。私の行動パターンが変わってこのスーパーへ行く頻度が下がったためです。今年はどんな自由研究をしようか、もうやめようかまだ検討中です。

 

 

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こんにちは、大峠です。

 

先日、ある高校の「金融教育」の公開授業を見学させていただきました。

 

興味深かったのでシェアしますね。

 

 授業のメインは、6人程度のグループに分かれて行う「金融人狼ゲーム」でした。消費者が3人の業者から勧誘を受けていずれかの金融商品を購入するというもので、役割は、購入者(1人)、サポーター(2人)、業者(3人)の3つに分かれています。業者はそれぞれ順番に4分程度の時間で自分の金融商品を購入者に勧めます。購入者は3人の話を聞いた後、どの金融商品を購入するかを決めます。営業トークの際にはサポーターも会話に参加し、購入者が最終的に買う商品を決める際は、サポーターと相談することができます。

 

 それぞれの役割の人には設定などが書かれた紙が渡され、その範囲内でアドリブを交えて自由にトークします。3人の業者が具体的にどんな商品を持ってきたかは(その紙が共有されなかったため)詳細がわからなかったのですが、業者Aの商品は未公開株詐欺の事例をアレンジしたもの、業者Bの商品はJ-REIT、業者Cの商品はロボアドを題材にした詐欺商品をアレンジしたものだったとのことです。恐らく、業者Aや業者Cは不自然に利回りが高かったり、元本保証などの金商法違反となるトークがなされており、詐欺であることを見破るべき要素が入っていたと思われます。

 

 さらに、サポーター2名のうち1名は詐欺師とグルになっており、購入者がAかCの詐欺商品を購入するようさりげなく誘導するよう指示されていました(最初の説明ではそうは言っていなかったので、購入者役はサポーターが信用できないことを知らなかったと思われます。人狼ゲームと言われていたので察していた人もいるかもしれませんが…)。

 

 結果はどうなったと思いますか。6グループ中、詐欺商品ではないBを選択したのは1グループだけでした。他の5グループは、業者(詐欺師)の営業トークと悪いサポーターの誘導に引っかかって、詐欺商品を選んでしまいました。

 

 ロールプレイの後は、これまで書いたような設定の種明かしと、リスクとリターンはトレードオフであること(ローリスクハイリターンはないこと)、詐欺師が良く使うテクニック(不安を煽る、義務感を持たせる、恐怖を与える、救済策や妥協案を提示する)、詐欺の多くはポンジスキームであることなどが簡単に説明され、生徒数名に感想を発表してもらって終わりました。感想は「言われたことを鵜吞みにせず、自分で調べたり考えたりすべきだと思った」というようなものや「悪いサポーターの誘導が効果的で、身内を引き込むなどして勧誘すれば詐欺が成功しやすい」などの騙す側目線の意見も出るなど、ロールプレイならではの気付きが含まれていた興味深いものでした。

 

 

大峠の感想

 

 授業のやり方からすると、決まりきった知識と手順が頭に入っていればあとは求められるのは手際の良さくらいで、先生に(他の授業とは異なる)特殊な知識や技能が求められるようなものではなく、展開しやすいという印象を受けました(家庭科の先生が担当するという話をどこかで聞きましたが、今回担当されたのは公民科の先生でした)。ロールプレイを通して「騙す側」の目線も意識することができるので、詐欺に遭わないという意味で実践的な教育になっていたと思います。

 

 FPとして正直目線からの感想をいうと、今回の内容は詐欺か詐欺じゃないかという投資以前の内容だったことは少し物足りないです。合法的な金融商品でも、今回の詐欺師のようなテクニックで顧客の利益にならない商品が販売されているケースは多々あるはずで、そのような勧誘からも身を守れるようになって欲しいという想いを抱きました。また、今回の役割設定で出てくる「詐欺師に加担するサポーター」の役割を「顧客利益にならない商品販売を行う」という形でFPを名乗る人間がしているケースも世の中にはまだまだ多いと思います。その点にも思いを馳せてしまいました。ただ、合法的な(とはいえ経済合理性の観点から顧客利益にならない)商品を販売している業者を悪者にするような内容を公教育で取り入れることは難しいと思われ、その点は「学校で行う金融教育」の限界でもあるのかなと感じました。学校ではこのような内容に留め、より実践的な部分を学校から離れた何らかの形でFPが提供するような余地はあるのかも知れません。

 

 

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さて、ちょっとした質問を受けたので、セミナーの準備がてら頭の体操としてひとつ説明してみます。

 

条件

世帯主…年収800万円の会社員で、扶養親族は配偶者以外にはいない。

配偶者…「合計所得金額」が48万円以下、95万円以下、120万円、133万円超

 

後半、以上4パターンでの世帯主の税はどう変わるでしょうか、でもその前に…。

 

まず、前提知識として配偶者控除の話をしておきます。

世帯主の所得が900万円以下(額面年収1,095万円以下※)であれば、配偶者の「合計所得金額」48万円までは「配偶者控除」の対象となり、世帯主は48万円の所得控除を受けることができます。

 

※所得金額調整控除の対象とならない場合。なる場合は額面年収1,110万円まで。

 

次に、配偶者特別控除の話をします。

(世帯主の所得は先ほど同様900万円以下という前提で説明します。)

配偶者の「合計所得金額」が48万円超133万円以下の場合、配偶者控除は受けられませんが、配偶者特別控除が受けられます。配偶者特別控除は、配偶者の所得により段階的に減っていきます。

 

配偶者控除、配偶者特別控除は図示すると以下のとおりです。

 

 

ちょっと小さくて見えにくいですが、配偶者控除の上限である所得48万円を超えても、所得95万円までは配偶者特別控除の額が、配偶者控除と同額(所得税38万円、住民税33万円)のため、世帯主が受けられる所得控除の額は変わりません。

95万円超~133万円までは段階的に所得控除の金額が減っていき、133万円超で0になります。

 

はい、では試算します。

 

条件(税額等は理論値で、様々な前提があります。参考値です。)

世帯主…年収800万円の会社員で、扶養親族は配偶者以外にはいない。

配偶者…「合計所得金額」が48万円以下、95万円以下、120万円、133万円超

 

この4パターンでの世帯主の税を試算してみます

 

オレンジ色のセルを見てください。

 

配偶者の所得48万円以下の場合は、配偶者控除が所得税38万円、住民税33万円適用できます。配偶者の所得が48万円を超えても、95万円までであれば配偶者控除は受けられなくなりますが配偶者特別控除で同じ額の控除が受けられるので、世帯主の税額も変わりません(紫色のセルが配偶者所得48万円のときと全部同じですよね?)。

 

配偶者の所得がそれ以上になると、世帯主が受けられる配偶者特別控除が減っていき、世帯主の税が高くなっていきます。例えば、配偶者の所得が120万円なら、配偶者特別控除は16万円になり、それにより世帯主の課税所得が高くなります。

 

配偶者の所得が133万円を超えると配偶者特別控除は0になります。

 

配偶者の所得による世帯主の税の説明はこれだけです。とってもシンプルですね(いや、シンプルではない)。

 

 

 

折角なので、配偶者の所得が増えることに付随する主な注意点も挙げておきます。

 

配偶者の「収入」が増えると世帯主の社会保険の扶養に入れなくなる場合があります。そうすると配偶者自身が何らかの社保に加入することになり、手取りは減ります。何が収入に当たるか当たらないかはここでは書ききれませんので、実際の運用ルールは世帯主の健保組合に確認してください。

 

世帯主が年末調整で配偶者の所得が48万円以下だと思って「配偶者控除」適用として申告したのに、配偶者の所得が48万円超95万円以下の「配偶者特別控除」に変わる場合、税額は変わらないですが、世帯主も確定申告をしてそこを修正しておく必要があるかもしれません。(税額変わらないなら実害はなさそうですが、税務署に確認してみないとスルーしてよいかはわからないですね…)

 

世帯主が、会社から配偶者手当とか家族手当を受け取っている場合、その条件によっては支給されなくなる場合があります。例えば、条件が「配偶者控除の対象となる配偶者がいる場合」となっていて、配偶者の所得が48万円を超えると支給が停止されてしまう…というルールの会社もあります。

 

この記事では概要だけ書いたのですが、こんなシンプルなお題でもちょっとややこしいですよね。「年収の壁」問題は奥が深いです。