今回は人事ネタに戻りまして、社内結婚についてお話ししていきます。

 

人事としてみていると、社内結婚をされる方は結構多いです。

社会人になると出会いの場も限られますし、自然な流れなのかもしれませんね。

今回は、人事目線で働き方という意味での社内結婚の損得について書いていきます。

 

 

☆社内結婚のメリット☆

 

 お互いの仕事の状況が理解しやすいというのはメリットかも知れません。繁閑とか会社の

風土とかが見えていれば安心感にもつながるのではないでしょうか。また、会社の制度を

お互いが理解しているので、キャリアをどうしていくかを考えやすいなどの点もメリットと

言えるかもしれません。

 

 会社によるとは思いますが、転勤などで別居しなくていいように会社側が一定の配慮を

してくれる場合があります。そのような制度がある会社もありますが、制度化されていなくても

離職防止のため、何らかの配慮をしてくれる可能性はあります。育児休業を夫婦で交替で

取得するとか、そのような調整にも応じてもらいやすいかも知れません。

 

 

☆社内結婚のデメリット☆

 

 夫婦で同じ会社に勤めるデメリットとして私が最も大きいと考えているのは、会社が傾いた

場合のリスクです。夫婦とも給料が下がる、場合によってはリストラ…ということになれば、

世帯収入が一気に下がり、ローン破産などにつながる可能性があります。社内結婚をした後

夫婦で同じ会社はリスクだ、という理由で、奥様が転職した従業員を実際に知っています。

 

 細かい点ですが、会社によっては同居していると住宅手当をどちらか一方にしか出さない

など、不利な運用がなされている場合があります。社外の人と結婚していたらもらえるはずの

手当が出なくなるケースがあるのです。

 

 また、メリットの裏返しでもありますが、転勤等に会社が配慮してくれる可能性の裏側として

人員削減をしたい場合など、別居せざるを得ないような人事異動を行って、退職するよう

仕向けてくるようなことも考えられます。そのようなやり方は違法性が疑われますが、

合理的な転勤の理由など会社側でいくらでも作れるのが現実です。会社は状況によっては

そのような“えげつないこと”をするものです。

 

 

いかがでしょうか。社内結婚はいいのか悪いのか…。そんなことで結婚を決めるわけでは

ないでしょうが、社内結婚をした場合に、その後も夫婦で同じ会社で働き続けるかどうかは

色々と考えてみた方が良いかも知れません。