夜中に全身が痒くて目が覚めた。最近多い症状だ。黄疸の副作用らしい。小水と便色はほぼ元に戻ったけれど、まだ肝臓内で血液中にピルビン酸が漏れているためだろう。皮下に黄疸が出ている。
胆管内にストレートにステント留置が出来なかったことが原因だ。あらためて、胆管が潰される前に処置をしていればと悔やまれる。医師からのリスク説明がなかったのだ。
今の主治医については、人当たりがよく。悪口を言う人はいない。如何せん、せめて胆道の閉塞リスクがあることは話しておいて欲しかったと思う。今回のステント留置には強く反対された。僕の意思が決まっていたので、渋々、紹介状を書いてくれたようだ。
午後に無性にカップラーメンが食べたくなって、朝食を食欲がなくて、体調も悪かったのだが抜いたことでお腹が空いたのだろう。
ところが食べ始めて、味の違いに気付いた。旨くない。というより、不味い。確かめるために妻に食べてもらったのだが、普通だと言う。自分の味覚がおかしくなっていることに気付く。
そういえば、最近、何を食べても美味しく感じられない。そのくせ甘いものを身体が欲求する。もともと辛党だったのに、今ではショートケーキやフルーツケーキを食べたくてしょうがない。味は以前ほど甘みがいやらしく感じず何個でも食べれそうだ。
ガンは解糖系で糖をエネルギーに変えることしか出来ない。つまり、ガンの餌なのだ。病気の恐ろしさを再認識する。食欲が落ちていくように味覚を狂わせ、食欲をなくし体力がどんどん落ちていくように仕向けていく。
こんな風に以前は考えたことはなかったが、こんなことに負けて入られない。高カロリーな旨いものをどんどん食べてやる。