お化けタマネギの恐怖・その4(完)
※その1~3を先に読んでね♡
タマネギの2本の茎は、くねりながら野菜室の中を埋め尽くしていた。
引き出し内の壁に当たった茎は、
そこで折り返してまた反対側の壁にまで伸びていた。
引き出しがすんなり出てこなかったのは、
茎の一部が天井につっかえていたためだったのだ。
(ギャーーーーーーー!)
僕は、楳図かずおの漫画の登場人物のように、
(心の中で)叫んだ。
※イメージ画
『わたしは真悟』 ⓒ楳図かずお
※本当は『漂流教室』から撮りたかったんだけど、漫画が家になかった。
おかしいな。持ってきていたつもりだったけど、実家に置いてあるのかな。
ところで、思いっきり脱線するけれど、この『わたしは真悟』って漫画、
昨日あらためて読んだら、本当にブッ飛んでる。
楳図センセイのアタマの中って、やはり常人とは異なっているなぁ。
「すいません、ごめんなさい、ゆるしてください…」
僕はなんだかもう、あやまるしかなかった。
もちろん、怖いを通り越して、畏れ多くて触ることなどできない。
いや、もう見てるだけでもいたたまれない。
僕は、みたび、引き出しを閉じた(笑)。
タマネギが生き続けていることは、
うっすら透けて見えるシルエットからわかった。
でも、僕は無視して、なすがままにまかせるつもりでいた。
しかし、さらに1~2週経って、もうさすがに寿命だろうと思ったのと、
ちょっとどうなっているか見てみたい、という好奇心に負けて、
僕はまた野菜室を引き出してみることにした。
野菜室の中のタマネギは、相変わらず元気にくねっていた。
しかし、よく見ると、茎の先端に何かある。
「は、花が咲いとる…」
冷蔵庫の中で、タマネギが花を咲かせられるのかどうかという知識はなかった。
それ以前に、それが花なのかどうかも知らなかった。
でも、それは花以外には考えられなかった。
それは、こんな姿をしていた。
※ネットで調べたんだが、これはやっぱり花だったみたい。
普通に咲くものより、かなり貧弱な姿だったけれど。
ここまでくると、僕はさすがに笑ってしまった。
おそれは失せて、タマネギに愛着すら感じた。
「もうこうなったら、いつまでもそこにいてくださいな…」
しかし、その後、タマネギはようやくすべての栄養分を使い果たしたか、
ゆるやかにしなびていき、最後には枯れ草のような姿になった。
こういうケースが、よくあるのかは知らないが、
たぶん、僕の冷蔵庫の野菜室の温度と湿度がうまい具合にマッチしたんだろうなぁ。
でも僕は、あのタマネギの生命力がとびきりすごかったんじゃないかとも、思いたいのです。
一瞬、名前を付けようかとまで思った(笑)、あのタマネギのことを、
僕は一生忘れないでしょう。
おわり。

タマネギの2本の茎は、くねりながら野菜室の中を埋め尽くしていた。
引き出し内の壁に当たった茎は、
そこで折り返してまた反対側の壁にまで伸びていた。
引き出しがすんなり出てこなかったのは、
茎の一部が天井につっかえていたためだったのだ。
(ギャーーーーーーー!)
僕は、楳図かずおの漫画の登場人物のように、
(心の中で)叫んだ。
※イメージ画
『わたしは真悟』 ⓒ楳図かずお
※本当は『漂流教室』から撮りたかったんだけど、漫画が家になかった。
おかしいな。持ってきていたつもりだったけど、実家に置いてあるのかな。
ところで、思いっきり脱線するけれど、この『わたしは真悟』って漫画、
昨日あらためて読んだら、本当にブッ飛んでる。
楳図センセイのアタマの中って、やはり常人とは異なっているなぁ。
「すいません、ごめんなさい、ゆるしてください…」
僕はなんだかもう、あやまるしかなかった。
もちろん、怖いを通り越して、畏れ多くて触ることなどできない。
いや、もう見てるだけでもいたたまれない。
僕は、みたび、引き出しを閉じた(笑)。
タマネギが生き続けていることは、
うっすら透けて見えるシルエットからわかった。
でも、僕は無視して、なすがままにまかせるつもりでいた。
しかし、さらに1~2週経って、もうさすがに寿命だろうと思ったのと、
ちょっとどうなっているか見てみたい、という好奇心に負けて、
僕はまた野菜室を引き出してみることにした。
野菜室の中のタマネギは、相変わらず元気にくねっていた。
しかし、よく見ると、茎の先端に何かある。
「は、花が咲いとる…」
冷蔵庫の中で、タマネギが花を咲かせられるのかどうかという知識はなかった。
それ以前に、それが花なのかどうかも知らなかった。
でも、それは花以外には考えられなかった。
それは、こんな姿をしていた。
※ネットで調べたんだが、これはやっぱり花だったみたい。
普通に咲くものより、かなり貧弱な姿だったけれど。
ここまでくると、僕はさすがに笑ってしまった。
おそれは失せて、タマネギに愛着すら感じた。
「もうこうなったら、いつまでもそこにいてくださいな…」
しかし、その後、タマネギはようやくすべての栄養分を使い果たしたか、
ゆるやかにしなびていき、最後には枯れ草のような姿になった。
こういうケースが、よくあるのかは知らないが、
たぶん、僕の冷蔵庫の野菜室の温度と湿度がうまい具合にマッチしたんだろうなぁ。
でも僕は、あのタマネギの生命力がとびきりすごかったんじゃないかとも、思いたいのです。
一瞬、名前を付けようかとまで思った(笑)、あのタマネギのことを、
僕は一生忘れないでしょう。
おわり。


