それは長男の中学校での卒業試合の後の事だ。
「A公園で花見しますからよかったらどうですか?」
卒業試合とかには出場するタイプの人間ではない。しかし、あるきっかけで昨年の試合は出場した。思いの外楽しかった。そして今年は本当の卒業試合だ。もちろん出る気満々で出場した。その卒業試合のイベントが終わった後の事だ、
「A公園で花見しますからよかったらどうですか?」そんな感じで草footballerさんに声をかけて貰ったと思う。今までの自分ならその公園には行かなかったと思う。知らない人達ではない。一緒に子供達のサッカーを見てきたし、小学校時代には子供のコーチをしてくれた人達だ。逆に言えばそれだけである。でも自分に声を掛けてくれた。しかし今までの、自分だと行かなかったと思う。しかし、中学校を後にFORZAで公園に向かった。花のない公園で缶ビールを飲んでいた。監督さんとノッポさんもいた。飲酒運転は出来ないので家にFORZAを置いてきた。
そして公園で3人の輪に加わった。
卒業式の日に再び再会した。
感動的な卒業式も終わり、中学校に来ることも無く、色々とお世話になった人達にも、もう会わないんだろうなぁと思いながら、担任が出てくるのを待っていた。
「本当によいのか?」
「もう会わないぞ」
「街で偶然出会うなんて事は今までも無かったから今後も無いぞ」
などと頭の中で地球の周りの月の如くグルングルンと思いがめぐっていた。
「すいません、携帯番号とアドレス教えて下さい」
有り得ない。今での自分では有り得ない行動だ。
最後まで一緒に残っていた草footballerさんとノッポさんの連絡先を聞いた。
そして5月のGW明けに「Soul association」誘って頂いた。
草footballerさん、監督さん、ノッポさん、シンガーさんと5人で飲んで話した、そして歌った。
草footballerさんは作家であり、監督さんは自分の所属チームの監督で、ノッポさんは勤務地が同じで、シンガーさんはメチャメチャ歌が上手かった。
帰る途中でノッポさんとTSUTAYAの1階にある本屋に寄り、草footballerさんの書いた本を購入した。「サッカーボーイズ 13歳 雨上がりのグラウンド」と「野生時代」の5月号「スパイクを買いに」だ。
「サッカーボーイズ 13歳 雨上がりのグラウンド」は2冊目で、その前にもう一冊あるらしかった。それが「サッカー・ボーイズ 再会のグラウンド」だ。
さんざん前置きが長くなったが、角川文庫から6月25日に発売になる。
待ちどうしい今日この頃だ。
普段自分が取らない行動によって、色々と自分の周りの世界が広がった気がした。
ここ何年かの中で激変した出来事であった。
そうそう、
この時にPリーグに参加することを勧められ、30年ぶりにサッカーチームに所属する事になったのだった。
体力つけないと...。