「へうげもの」と書いて「ひょうげもの」と呼びます。
戦国時代から江戸初期に実在した古田織部という人を主人公にした漫画です。
古田織部は千利休の弟子で、茶人や数寄者と呼ばれる人。
漫画では楽しげなキャラクターです。
作者は山田芳裕さん。
高校生の頃、たまたま買ったモーニングに掲載されていた
処女作「大正野郎」を読んで以来、
大好きな漫画家さんです。
この漫画の17巻に、茶席で使用する茶碗をわざと割って、
金継ぎを施し、別の価値を作る、という話があります。
こうなると、価値創造や美意識という世界になり、
もうボクのような実用や趣味の域ではありません。
でも、金継ぎ=修理・修繕ではなく、
もっと大きな可能性を秘めているということは
なかなか興味深いものです。
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そんなことを思いながら、富山でやってみたシリーズ「金継ぎ」の9回目です。
【前回の記事はコチラ】
いよいよ作業も終盤です。
ここまでの作業は、主に破片を接合する工程でした。
これからの作業は、見た目を美しくする工程になります。
作業手順書を見ると、次は「第7工程 塗り」とあります。
錆研ぎをした接合面に「弁柄漆(べんがらうるし)」を塗布するとあります。
これが「弁柄漆」です。

これまで使ってきた「透漆」とは異なり、
濃度感のある紅色です。
ちょっと調べてみると、酸化鉄を使った赤い顔料が入っているようです。
手元の広辞苑第六版には「インドのベンガルに産したからいう」とありました。
「ベンガル」が訛って「べんがら」になった、
ということのようです。へ~。
これを接合面にそっと塗っていきました。

「透漆」と同様に、マニキュア状の刷毛がついているので、
そのまま塗りました。10分ほどの作業です。
もう一個の小皿です。

刷毛に漆が多めに着いていたため、
ちょっと塗りムラになりました。
この刷毛では細かな作業に限界があるようです。
でも、紅色が鮮やかで、また一つ完成に近づいた感じです。
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