今朝、友人とのLINEで「昨日のワイン、クラスターが荒かったよね」という一文を目にした時、一瞬、画面を凝視してしまった。
クラスター?荒い?ワインの世界でそんな表現があるなんて。
グラスを傾け、口に含む。確かに、舌の上で広がる味わいが、どこかまとまりのない感覚。
この瞬間、あの言葉の意味がふと理解できた気がした。
ワインの世界では、クラスターが荒いワインは、香りや味がバラバラで、一つの方向性を持たない。
決して「悪い」意味ではない。
むしろ、その荒々しさが魅力になることもある。例えば、若いワインは、クラスターが荒い方が、力強さを感じさせる。逆に、熟成したワインでクラスターが荒いと、何かが足りないと感じる。
不思議なことに、この表現は、人間関係にも当てはまる。
昨日、カフェで耳にした会話。「チームのクラスターが荒れてるよね」。思わず耳を澄ませてしまった。
仕事でも人間関係でも、時として、まとまりのない状態がちょうどいいこともある。完璧な調和ばかりが、必ずしも良いわけではないのだ。
「クラスターが荒い」は、実は業界用語ではないんです。
どちらかというと、造り手同士の間で使われる、感覚的な表現だと教えてくれた。
「技術的には、タンニンのバランスや、酸の調和の問題なんだけどね。でも、言葉にすると冷たい。クラスターが荒い、って表現は、ワインの生き方そのものを伝えてくれるんだよ」。
最近、この表現が日常会話でも使われるようになった。友人は「今日は私のクラスターが荒れてる」と笑うけど。
意味はわかる。心がざわついている状態。決してネガティブではない。むしろ、その荒々しさが、人間らしさを表している。
ワインの良し悪しは、クラスターの荒さでは決まらない。大切なのは、そのワインが、その瞬間に、どんな物語を紡ぐかだ。昨日のワインが、今日の会話を生み、明日の出会いにつながる。
クラスターが荒いことで、新しい風が吹き込むこともある。
あなたは、今日、どんな「クラスター」が荒れている?それとも、静かにまとまっている?
どちらも、間違いではない。
雨が止んだ。窓の外、空が明るくなり始めた。
言葉って色んな表現があるんだねと思った。
言葉的にもかっこいいよね。