鬼平こと「長谷川平蔵」。実在した人ではありますが、

池波正太郎作「鬼平犯科帳」の主役として、人物像が確立。

"中村吉右衛門"が、演じた期間が長いですし、最近なのでイメージが強いですが、

父親の"初代松本白鸚"、"丹波哲郎"、"萬屋錦之介"版も捨て難い。

 

島田勘兵衛」と言っても分からない方も。

七人の侍」の"志村喬"が演じた七人の中のリーダー。

ハリウッドでのリメイク版「荒野の七人」では"ユル・ブリンナー"

この役の為に頭を剃ったとも?

 

「鬼平」では、平蔵と配下の関係を築いているのは、強固な主従意識です。

与力、同心はもとより、密偵達も。

 大滝の五郎蔵、小房の粂八、伊三次はもとより、

 おまさは、恋心までも、

 相模の彦十は、年上ながらなついている雰囲気も。

鬼平は、勧善懲悪ではないですが、かなりのヒーローキャラ。

本人の力量を最大限に発揮するために、チームを動かしていくタイプ。

メンバーは、鬼平には心酔し、期待されていることで承認要求が満たされ、

動かされることによって大きな満足感を得ています。

 

対して、七人の侍は、かなり個人主義。

 菊千代(三船敏郎)は、勝手気儘。

 勝四郎(木村功)は、若者特有の一直線。

 五郎兵衛(稲葉義男)は、友人的な間柄。

 平八(千秋実)は、人懐っこい。

 久蔵(宮口精二)は、剣の求道者。

 七郎次(加藤大介)だけは、実直な部下か。

勘兵衛は個人の能力も非常に高いですが、どちらかというとまとめ上げるタイプ。

お百姓の協力が得られなければ、戦うことも断念してしまうような。

彼のチームメンバーは、自分の目標を達成するために、

望ましいリーダが選ぶあるいは主体性を持って従うか否かを決めて行動する。

最終的な満足感は貢献度ではなく自分自身の達成感によります。

 

長く付き合っていくのであれば、鬼平タイプに従っていくのが良いかも。

短期で、期限が限られた中では、勘兵衛タイプの束ねで自分の能力を発揮するのが良いかも。

理想の上司は、好きな上司は、どちらでしょうか?

あるいは貴方は、どちらのタイプのリーダでしょうか?

 

僕のてんびんばかりは今日もどちらにも傾かない。。。