子供を突然亡くした母親は生きる価値ありますか。

子供を突然亡くした母親は生きる価値ありますか。

ある日突然長男を亡くした。交通事故みたいな病死もあるんだって。そんなの納得いくわけない。子供を亡くして4年。今私は笑っている。笑っているけど、ココロがない。あってはいけないと思ってる。

お花でいっぱいになりました。

十年前の今日は、

小雨が降っていました。

寒かったです。

でも傘をさすほどでもなかったので、

えいちゃんをおんぶして、隣の病院へかけこみました。

あの時もしわたしに少しでも知恵があれば。

助けられたのかもしれないと、

後悔しない日はありません。


最近は、さんちゃんの小さい頃をよく思い出します。

えいちゃんがなくなったとき、彼は4歳。

お兄ちゃんの記憶は残っていないと思います。

でも、さんちゃんは「覚えてるよ」と言ってくれます。

何も覚えていないと言うことが母親にとってどれほどの悲しみかを想像しているのだと思います。


さんちゃんは怖がりで慎重派で、ずっとママやパパの手を繋いで離さない子でした。

いまも、リビングで一緒にいることが多いです。

やさしいさんちゃんにいつまでも甘えているだめな親です。

息子が亡くなって、明日で10年が経ちます。

でも、息子が亡くなったことは、

ちっとも過去になりません。

10年が過ぎ、いないことが当たり前になってもなお、「あれ、何時に帰ってくるんだっけ?」「あ、違う、もう帰ってこないんだ」と涙を流しています。

歩いていても、電車に乗っていても、

涙が出ることがあります。


人間、自分より先に死ぬ人については、どんなに大切な人でも、過去にできるように思います。


でも、息子となると、いつまでたっても、昨日のことです。

苦しいです。

寂しいです。

会いたいです。


道を歩く中学生を見て、

なぜうちのこだけがいないのか、

なぜうちのこだったのか、

どうして、どうして。

羨ましくて羨ましくて、ただ羨ましくて。



この気持ちは、多分何年前に書いたブログとちっとも変わってないんだろうと思う。


あなたなしでは生きていけないって思ってたのに、

おめおめと10年もあなたなしで生きてしまいました。

ごめんない。

ママだけ生きてて、ごめんなさい。


はやくあなたのもとに行きたいです。

ほんとにそう思うのに、

自ら命をたつことができません。


ごめんなさい。

会いたいよお。


かたくなに行かずにいた道。

産院への道で、

えいちゃんがお腹に来てから何度も通った道。

心配したり喜んだり、

たくさん話しかけて、

お腹をさすって。

産まれたてのえいちゃんの目は

深くて黒くて、

きっとこの子は私のこと、何でもお見通しだって思った。 

退院する日、おくるみに包まれたえいちゃんを、大事に大事に抱えて歩いた。


さんちゃんをうんだとき、

はじめてえいちゃんと離れた。

お見舞いの帰りに泣いている声が聞こえて涙が溢れた。

毎日毎日今日が一番かわいいって思ってた。


絵本の読み聞かせが大好きで、

毎晩みんなで読んだ。


からすのパンやさんのパンを選んで食べるマネ。

腹ぺこあおむしは歌いながら。


ほんとにほんとに楽しかったなあ。


やっぱり通らなきゃよかったな。

久しぶりに泣いてしまったら、

テレビから海の声のうたが聞こえた。


もっと泣きそうになったけど、

夫が来たから涙をひっこめた。