「あいうえおのき」レオ=レオニ/作・谷川俊太郎/訳
>今月のお勧めは「あいうえおのき」(ちからをあわせたもじたちのはなし)
レオ=レオニ/作・谷川俊太郎/訳 です。<絵本↓>
あいうえおの木の上で、文字達は楽しく暮らしていました。ある日嵐が来て、文字達は吹き飛ばされ、おびえてしまいました。そこへ虫がやってきて、手をつないで言葉を作ることを教えました。次に毛虫がやって来て、分を作る事を教えました。そして最後に文字達は協力して「地球に平和を!全ての人に優しさを!戦争はもうまっぴら!」というメッセージを作り、毛虫と一緒に大統領のところへ行くと言うお話です。
あいうえおの木の上のばらばらの文字を使って、文字が読める子どもは自分の力で、そして読めない子どもは、大人と一緒に言葉作りをするのも楽しいかもしれません。文字を書く練習をしなくても。文字に対する興味が湧くと思われます。また意味を持たない一つ一つの文字も、つなぎあわせれば意味のある言葉になるというのは、年齢を問わず、レオ=レオニからの強いメッセージ性を感じます。
彼の作品にたいてい登場するのは、生き物です。そして主に、コラージュ(色紙を切り抜いて貼る)手法を使っています。いずれの作品にも「生きる」事に対するメッセージが含まれているような気がします。実は、彼に影響を受けたというエリックカールが、彼の作品中4作を、1冊にしたのが「FREDERICK and His Friends」(KNOPE出版)で、英語の朗読CD付きです。彼の作品とエリックカールの作品を読み比べてみると、共通点が見つかるかもしれません。
