読み方は「げんじつ」。
高橋克彦さんの自伝的小説(小学館文庫)です。
高橋さんの生い立ちから小説家として認められるまでが描かれている短編集なんですが、「ぬるま湯」という最後の作品にグッと来ました。
自分を信じることが「自惚れ(うぬぼれ)」になり、何もせず医者である親に頼った生活を続けてしまう。
傍から見れば、働かずに暮らしていけるうらやましい生活かもしれませんが、本人は自分の才能に焦りを感じ、焦るあまり奥さんの変化や苦労に気づきません。
堕落した生活の中から自分を見出すために、高橋さんは「書く」ことを始めます。
この小説を読んで「自分」を見出したい方には「書く」ことをオススメしたくなりました。