今日は、昨日のお話
の続きです。
そもそも人間は忘れることで脳や感情の整理ができてくるようなしくみを持っているのですが、それではどうしたら忘れないようにできるのでしょうか。
この点について学習のという立場から実践された方がいます。
奇跡の記憶術
というこの本には、著者が予備校の講師として実践されてきた方法が書かれています。
学習や記憶は基礎心理学の範囲なのですが、それに加え私は臨床心理士資格認定試験で多くの内容を学ぶ必要があったので、いかに効率的に学習できるかということを最初に勉強しました。
それにはまず、記憶のしくみから。
記憶には
短期記憶と長期記憶
があります。
短期記憶は脳の中の海馬という部分に
長期記憶は脳の中の側頭葉という部分に
保存されます。
そのため、長期間覚えておくためには
短期記憶を長期記憶にする必要ががあります。
それには、
最初に記憶する段階で
記憶の精緻化
が行われると効率的です。
これは、最初に覚えるときに「自分なりに整理しながら、意味を深く理解すること」
たとえば、そうなんだ!!という深い理解ができたものや、印象的な事柄はあとあと覚えていることが多いですよね。
次に、
記憶の保持(定着)
です。
学習したものを、再度確認するのは1時間以内に間違ったところだけ。
3度目に学習するのは、翌日。これは、最初からひと通りします。
4度目に学習するのは、1週間後です。
5度目が半年後。
5回も?と思われる方もいらっしゃると思いますが(私もそう思いました)、4度学習すると定着し、5度目は確認です。
しかも、忘却曲線からすると、2度目以降の学習には最初の何分の一かの時間しかかからないはず。(少しは覚えていますよね)
なので、最初にかかった時間×5回ではないのです。
ということは、昔よくしていた ノートまとめ は記憶の精緻化の部分であって、定着ではないということなので、いくら時間をかけてノートを作っても記憶している部分は1週間後には20%ちょっとということに。
記憶の原理を知るだけで、目からウロコだと思われませんか?
私は人の心やメカニズムにとっても興味を持っています。
心理の奥深い世界を一緒にお付き合いいただきありがとうございます。
人の不思議・奥深さ・可能性・素晴らしさについてこれからもお伝えできたらと思います。
ありがとうございました よつ葉