原ゆたか 『かいけつゾロリ ちきゅうさいごの日』 | 東海雜記

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主に読書日記

おならパワーが ちきゅうを すくう

いよいよクリスマス。
皆様はもうプレゼントの購入はおすみでしょうか。

先日稲田務/え 宮武頼夫/ぶん『なつやすみ虫ずかん』に登場のわが甥M君、小学1年生。プレゼントのリクエストを聞きましたところ、

「本」

幼児のころより本を贈り続けて数年。M君の中では「本はおじちゃん、おもちゃはおじいちゃん」となっている模様。

「何の本がいいの」
「かいけつゾロリ」

「『ゾロリ』のね、『ぜったいぜつめい』と『めいたんていとうじょう』と…」


あわわ、待ってくれ。メモメモ。。。

「ごめん、もう一回言っとくれ?」

「『ゾロリ』のね、『ぜったいぜつめい』と『めいたんていとうじょう』と、んとんと『ゆうれいせん』と『けっとうゾロリじょう』!」

4冊も。

「いまね、10冊持ってるんだよ!」

14冊も。。

いやはや、恐れ入りました。子どもたちをこんなに夢中にさせる「かいけつゾロリ」。いったい何者?
さっそくM君が持ってきていた『ちきゅうさいごの日』をめくってみました。

納得。

これなら子どもたちに人気の出るはず。
主人公はご覧の通りキツネの「ゾロリ」。でもたちまち変身して「かいけつゾロリ」颯爽の登場とあいなる。。。わけですが、どこか憎めないキャラクタ。

「怪傑ゾロ」(私はアラン・ドロンのを見た)ばりのマスクをつけ、奇想天外な発送で地球を大彗星衝突から救います。

原ゆたかさんのにぎやかなイラストと、子供の視点に立った文章。あちこちに仕掛けが凝らしてあり、「ウォーリーを探せ!」みたいな隠れキャラ(その中の一人は原さん自身!)を探す事も出来ますし、パズルがあったり、親父ギャグがあったり、もうてんこ盛りです。

そして究極の「おならパワー」。
(本作でどこでどう使われるかは、読んでのお楽しみ)
小さい子って、好きなんですよねえ。そおいうのが。

アニメ、漫画から本への橋渡しとして、このシリーズは貴重でしょう。
どちらかと言えばアウトドア派のM君も何度も読んでいました。
本が好きになるのも嫌いになるのも作品によりけり。
このシリーズ、応援してゆきます!


1992年発行 ポプラ社 945円(税込)