ご訪問ありがとうございます。
+Sleep
鶴田名緒子です。
今月は育休中のママでもあり、小学校の先生でもいらっしゃる方々への睡眠講座を担当することになりました。
私も小学生の母親でもあるのですが、我が家はかなりレアな子育てをしています。
参加者のご人数も少ないこともありますので、情報交換などもしていきながら双方向性の講座にしたいなと考えています。
具体的に小学校という現場で何に困っているのか、子どもの生活リズムについての問題点などがあればヒアリングしたいと思います。
それに対してどのように「睡眠」という視点から答えていけるか、しっかり考える場にしたいと思います。
もちろん、育休中ということもありますので、ママとしての赤ちゃんや子どもの睡眠にも向き合いたいと思います。
・・・時間足りるかな?
小学校に入学すると、大人が想像するよりもとてつもないストレスが子どもにかかってきます。
毎日の登校班、授業、行事、新しいお友達や、先生との関係。
子どもの行動にも責任が伴うことを学んでいく時期でもありますね。自主性が重んじられる一方で、協調性も求められます。
それまでの幼稚園や保育園の環境よりも難易度が数段上がるわけです。
そのため、毎日の眠りは子どものストレスや身体をケアするのにとても重要になってくるんですね。
子どもの睡眠をきちんと守れさえすれば、子どもは自分が持っている強く生きる力を発動させて、たくましく成長していきます。
睡眠は食事と同じぐらい、生きるためには必要不可欠なんです。
一方で生活リズムが整えられない子にはどのような懸念があるのでしょうか。
ちょっと考えてみたいと思います。
夜眠るのも遅くなり、朝なかなか起きられないという子。
どのようにつまづいてしまうのでしょうか。
最初は、朝が弱くて学校に遅れるなどのささいなことがきっかけだったとします。
それが、だんだんと授業についていけない、お友達関係がうまく育めないといったことにつながっていきます。
そういう積み重ねで、学校に行くのがしんどくなってしまって、今日くらいは・・・と1日休んでしまう。
学校に行かない日がなんとなく増えてしまうと、朝早く起きる理由がなくなって生活リズムの遅寝遅起きに拍車がかかってしまう。
良くないとわかっていても生活リズムを正すことが難しくなってしまうということもあるのではないでしょうか。
本気で朝早く起きたい!と思っても、本人やご家族の努力ではどうしても起きられないこともあります。
不登校になってしまうと、本人はもちろんご家族にとっても辛いことですね・・・。
無理やりにでも起こすという気合いだけでは難しいケースになると、医療機関を受診することも考えなければならないと思います。
睡眠リズムを整えるためには、原因を探り、早寝早起きするための方法を実践し、根気強く一定期間取り組むということが大事です。
これは、ご家庭でもできることなんですが、そういう「睡眠教育」が日本にはまだまだ足りないのですね。
我が家の息子くんは、たぶん在籍している小学校で一番有名な多動っ子だと思います。
衝動性がとても激しく、子育てしていても難しい子だなと感じることが多いです。
問題行動も多く、母としては正直、心が折れる日々です。
それだけではなく、てんかん発作を持っているので、あまりに興奮状態が続けば危ない状況にすぐに陥ります。
睡眠をたっぷりとることは命を守るために必要不可欠だと感じています。
我が家にとっての「睡眠」は、健康を保つためのシーソーです。
足りなければ体調を崩し、足りていれば元気に過ごせます。
実際に適正な睡眠をとることで、病気のリスクを減らせることは多くの研究が示唆するところでもあります。
我が家では本格的に「睡眠教育」を始めたのは、発達障害が診断された3歳になった頃です。
ものすごく重度なのですが、低年齢で睡眠を重視した生活リズムを整えて積み重ねてきたからこそ、睡眠のリズムだけはしっかり身についたと思います。
最近は、衝動性と寝つきの悪さという新たな問題もありますが、生活リズムの基礎ができているので対処はしやすいです。
こういった理由で、正直年齢が早いことのメリットは大きいのではないかと個人的には感じています。
息子の診断をされた3歳の頃、療育現場でよく「早期療育」という言葉を聞きました。
私は「睡眠教育」も年齢が早ければ早いほど生活リズムを整えやすくなると、「早期眠育」が大事だと考えるようになりました。
実は、今のこの活動を始めることに至ったのには、きっかけとなったことがあります。
息子の診断結果を聞いた直後は、あまりにもショックを受けてしまい絶望する日々が続きました。
そんなとき、学童期における「生活リズム」の乱れが原因となって不登校になるという話を拝聴する機会がありました。
当時は障害のない子どもが、うらやましくてしかたがありませんでした。
どの家族も輝いて見えました。
そして、こうも思いました。
「せっかく健康に生まれた子どもたちが、生活リズムが乱れたり、睡眠不足によって自分の生きる力を発揮できないなんて、なんてもったいないことだろう!」と。
障害児だとか健常児も関係ない。
どの子も、どんな人も、自分自身の生を生きやすくするのは、生活の基本を整えることにある。
つまりはないがしろにしがちな「睡眠」を重視し、人が持っている生きる力を最大限生かせるようにサポートすること。
そこに私は希望を見出しました。
私も完璧な母親ではなく、むしろ赤点です。
でも息子を育てていなければ、「睡眠」を通じた活動をしていた自分もいないのです。
人はただ生きているだけでも、存在自体が尊重されるべきものであるのだ、と思うようになりました。
ですから、私にも息子にも何か役割があるのかもしれません。
話が逸れてしまいましたね。
「早期眠育」を提唱していますが、遅くはありません。
大切な子どもの眠りを守ってあげられるのは、あなたしかいないのです。